おごちゃん的視点のページ1997年7月分


田舎者は街に出るな!

1997年7月5日

お仕事の関係で最近はよく東京にいます。平均すると月に3回くらいはいる のではないかと思います。


結果として、松江にいる時とは違って、いわゆる「街」に長い時間いること になるわけであるが、その時にどうしても腹が立つことがある。それは、

街に田舎者が多い

ということである。この「田舎者」とは、いわゆる

地方在住者

のこと

ではない

何に対して「田舎者」だと思っているかと言えば、

不特定多数の他者の存在を仮定出来ない奴

を指している。田舎には「不特定多数の他者」なんてのがいないのだから、そ の存在が仮定出来ないのは田舎者であろう。

では、どのような行為を「不特定多数の他者の存在が仮定出来てない」と思う かと言えば、いわゆる

傍若無人な行為

ではなく、

ちょっとした他人への配慮が出来ていない

ということである。例えば、エスカレータ等で右側を開けないとか、通路をふ さいで世間話をしているとか、切符自動販売機の前で料金表を見ているとか、 そーゆー行為である。誰しも「この電車に乗らないと...」とゆー時に前方を 閉ぐようにいるオバサンに「くそっ!」と思ったことがあるであろう。つまり はその「オバサン」の行為が「田舎者」なのである。

このような行為は、中年以上の年配者に多い傾向にある(なぜか普通の若者は やってない。皆無とも言い難いが)。とは言え、このようなちょっとした配慮 をするということに特別に体力が必要なわけではないのだから、

くたばれ田舎者!

と言ったところで、誰かを儀牲にするようなことにはならない。ほんの数10cm 移動する程度のことなのであるから、難しい行為ことでも何でもない。しかも、 それだけで物事は非常にスムーズに進むようになるのである。そうであるのな ら、どうしてこーゆー

カッコ悪い

行為をするのであろうか。まぁいずれにしても、街にこのような人々がいるの は

邪魔

でしかない。消え去って欲しいものである。

ま、ついでだから田舎者への自衛なのだが、駅の切符売り場でのイライラは、

イオカード

を購入することでかなりの部分解決がつく。もちろん地下鉄ならSFカードだ。 たったこれだけで駅でのイライラはかなり解決がつく。

スタッフロール

1997年7月7日

私は先日までテレビ局の技術屋でした。色々派手な行動で物議をかもすプロ デューサや営業と違って、技術というのは実に地味な仕事です。特に地方局と なると、下手するとスタッフロール(番組の最後に流れるスタッフを書いたロー ルスーパ)にすら出ることが出来ません。


そのスタッフロールなのであるが、最近その

ロール速度が妙に速い

のである。読もうにも読めないのだ。知ってる人とかが出ると何となく嬉しく なるので、一生懸命読もうとするのであるが、とても読めるような速度ではな い。私は字を読むのは速い方なのであるが、それでも追いつかない。おそらく 普通の人は

単に文字が流れてる

としか認識出来ないのではないかと心配になってしまう。

これは局やプロダクション側の就職対策というか、

やっぱりスタッフも名前出そうね

とゆーことからのものらしく、番組に直接関係のない下働きみたいなスタッフ まで名前が出るようになった。この「名前を出すようになった」というのは非 常に良いことだと思う。やはり、スタッフをやったものとしては、こーゆーと ころで存在が出てくれるのは嬉しいものである。

しかし、いけないのはこの先である。出してくれるのは良いが、

あの速度で読むのは不可能

である。知った名前を探すのも大変なのに、そうでないスタッフのことまで関 心を持つことまでは不可能である。あんな速度で出すくらいなら、

出してくれないのと同じ

である。元同業者として、ちょっと悲しい。

福岡県青少年健全育成条例

1997年7月10日

福岡県の青少年健全育成条例は、どうやらプロバイダに検閲義務を設けている らしい。



しかし、Internetを知るマトモな人がこれを見れば、いかに

ナンセンス

なものであるかわかると思う。

検閲自体の是非については、また書くとして、今回は純粋に技術的な話に絞ろ う。まず、

Internet上の情報を
発信者でない者が検閲してフィルタするなどということは
不可能

である。そもそも、IP packetの状態でその内容を知るのは困難の極みである し、問題をWWWに絞ったところで、「リンク先に思わぬものがある」なんてこ とは、予測困難である。事実、当の福岡県のページなのであるが、
そこで「女性」をクリックすると、たとえば「すぐ見れる、ノーモザイク+ジャ ンル色々」などの自称18禁サイトに行のである。しかも、ここまでキー入力は 一切不要である。

おそらくこのようなことは当の福岡県の連中も想像していなかったと思われる。 しかし、このようなことが起こってしまうのが、

WWWなのであり、Internetなのである。

検閲の是非以前の問題である。

福岡県のお役人達は、早くこのナンセンスさに気がついて欲しいし、福岡県民 の方々は、このようなナンセンスな条例を廃止する運動を展開して欲しい。い くら馬鹿な条例と言えども、条例は条例であるし、それを元に警察にひっぱら れたくはないので、

この条例がある限りは
私の管理するサイトは
禁福岡県民

の表示をしなくてはならない。となると、福岡県在住のLinuxユーザはお気の 毒にもwww.linux.or.jpの情報が見れないということになる。まことに残念な ことである。

かわいい子には旅をさせるな

1997年7月20日

子供の世界はどうやら夏休みらしい。私のように出張の多い者にとっては嫌な 季節である。なぜなら、夏休みとなると、乗り物の中の

ガキの比率

が上がるからである。私はタバコを吸わないので、飛行機でも電車でも禁煙席 に乗るのであるが、そこは子供が多いのである。

私はこの乗り物の中の子供が大嫌いである。仕事で疲れているところに、ギャー ギャー騒ぐのは、一種の

暴力

である。「禁煙は禁煙であって禁酒じゃない」とゆー解釈で、酔っぱらいがい るのも閉口するが、酔っぱらいは見た目程は迷惑な存在ではないので、やはり 困るのは、この「騒ぐガキ」である。

親の顔が見たいわい!

と思っても、親はよそを向いている。なかなかシクシクである。

しかし、今日はこういった話とはちょっと違う。ま、

うるさいガキ

には違いはないのであるが...
今回の主題はもっと小さな子供の話である。

夏になると、いろいろな事情から、この辺の子も電車や飛行機に増えて来る。 そしてこれくらいの子は気圧の変化なのか、振動からなのか、何かに我慢が出 来なくて泣くのである。苦痛で泣き叫ぶから、とにかくうるさい。またそうか と言って、

外で泣け!

と言う訳にも行かないので、結局我慢をしなくてはならない。と同時に、苦痛 で泣くのだから、かわいそうである。

静かにしろ!

と怒鳴っても解決する問題ではないし、それが理解出来るわけでもないし、よ しんば理解出来たにしても、苦痛に耐えさせるのはかわいそうだ。

思うに、これくらいの子を旅行させるのが無理なのだ。確かにどこかに行けば 子供は喜ぶかも知れないが、それは何も飛行機や電車で行くようなところであ る必要はない。

これくらいの子なら、どこでも楽しい

のである。また、郷里のジジババに孫の顔見せるというのもあるのだろうが、 そんなことで子供を苦痛にあわせるのは、かわいそうである。むしろ、

ジジババだって旅行がしたい

のであるから、むしろ向こうに旅行をさせれば良いだろう。旅行をさせるのは、 もう少し大きくなってからにした方がいい。その方が本人も楽だし、親も楽で ある。なぁに、あと数年の辛抱である。

インターネット規制

1997年7月20日

最近どうもインターネットや通信を規制したい人が多いようだ。それも警察ば かりではなく、マスコミ関係者も一緒になって騒いでいる。いずれも、おそら く自分達の既得権を守りたいからであろう。セコい話だ。しかし、まぁその辺 は資本主義の上での政治なのだから、しかたなかろう。

しかし、その中にはどう考えても

勘違い

としか思えないものがある。一番の勘違いは、

放送、新聞、インターネット

といった並べ方である。なぜなら、インターネットは

媒体の一種

なのであるからである。並べて書くなら、

電波、紙、インターネット

と並べる必要がある。だから、この辺から規制派の勘違いが始まっているので ある。

インターネットを規制したい連中は、放送法との比較の元に規制しようとして いる。つまり、インターネットは放送であると思っているのである。確かに WWWなどと見れば、放送のように見えるかも知れない。しかし、その考えは明 らかに間違いである。なぜなら、インターネットの応用は多様であり、その中 にはメールのような個人的な用途も多々あるからである。だから、これら多様 の使い方を一口で説明し、理解してもらうためには、インターネットは

電波とのアナロジー

で考えるのが適当であると思われる。電波なら誰でも受信出来るし、放送にも 使われている。また携帯電話や企業間通信のようなものもある。さらには電波 の種類によっては国境がなくなる。利用特性の上で非常に似ていると考えられ る。

確かにインターネットの中には情報提供会社や新聞社が運用しているWWWのよ うに、

放送的(マスメディア的)利用

がある。このようなものは、内容も吟味されるべきであるし、ウソやデマを流 すべきではない。また、多くの人に見せる前提で編集されるべきであるから、 子供に悪影響を与えるような内容のものを流すべきではない。だから、放送法 をいじってこのようなものを規制することは、むしろ正しいことであると思う。

しかし、同じWWWでも個人が趣味でやっているような、

ミニコミ的利用

もある。これは電波で言えば

アマチュア無線やパーソナル無線

のようなものである。あまり大衆に向けてやっているものではなくて、好きな 人だけを対象にしているものである。これについては、放送法のような規制を することよりは、妙な規制をしないで自由解放にしてしまう方が、監督上も合 理的(いちいち細いところまで検閲するのは不可能)である。また、規制対象か ら外すことにより、

新たな利用技術の開拓

の可能性もある。実験の名の下に好き放題させるべきである。さらにメールの ように、電波応用での

携帯電話

のようなものもある。これに関しては、電話が通信内容不問であるのと同じよ うに、通信内容は不問にするべきであるし、通信の秘密は厳格に守られるべき ものである。

さて、そのような見方をすると、問題となるのは、

利用ランクの分類

である。しかし、この辺はもっとゆっくり議論すべきである。(個人的にあま り賛成は出来ないが)規制の論理から言えば、

通信速度が毎秒○○bit〜××bitまでのもの

とかでやる方法もあるだろう。大衆に影響を与える使い方をするためには、大 量のアクセスに耐える必要があるからだ。確かにこれは

ダサい

方法であるとは思うが、電波利用でも似たような方法で規制しているのだから、 役人にとってはわかりやすいはずだ。少なくとも、

何でもかんでも一律規制

よりは、ずっと良い。また他の方法としては、

放送局や新聞社が運用する情報提供サービスは
放送出版と同じ規制を行う

とかでも良いだろう。これだと(その是非には別にして)世の中に多い

新聞(放送)だから信用出来る

という感覚とのズレが少ない。また、それくらいやってくれないと、新聞や放 送がインターネットをやる価値はないだろう。「女子アナのホームページ」な んてことでお茶を濁して欲しくはない。

インターネットはその気になれば何でも誰でも見えてしまう。これは電波が設 備さえあれば何でも受信可能であるのと同じことである。そして、その対象と しない人が勝手に受信してしまった時の悪影響については、電波法は

勝手に受信して利用した奴が悪い

という精神で運用されている。つまり、誰でも受信出来るけど、全てを勝手に 利用してはいけないのである。これがインターネットに適用されても、何らお かしいことではないはずである。

このようなことから考えると、何でもかんでも一緒くたにして規制をかけてし まうような今の動きは合理的ではない。さらに、利用技術の進歩から言えば

マイナス

であると考える。インターネットの本格応用のための実験は、始まったばかり である。これから育って行く技術に対して、

角を矯めて牛を殺す

ような規制はするべきではない。

おやじ

1997年7月26日

これも東京ネタである。

松江にいる時と違い、仕事で上京すると、昼間街を歩くことになる。私の顧客 は山手線沿いに点在しているので、昼間結構電車に乗ることになる。

その時に結構「おやじ」を見ることになる。昼間私服を着ているのは、お休み であろうか。背広で歩いている人を見れば、

御苦労様

などと思ってしまう。だいたい、中高生から見れば私も同じ「おやじ」なので あるから、

同業他社

くらいの感覚で見てしまう。それぞれがそれぞれの年輪を持った風情であり、 色々と思うものは複雑である。

さて、このおやじ達の電車のマナーであるが、これは必ずしも年月で練られた 品性を感じさせるものでは

ない。

むしろ、

「このクソおやじ!」

と言いたくなるような人が少なくない。まぁ事情は色々あるが、これは遺憾で ある。

私はどちらかと言えば、「長幼の序」は守られるべきものであると思っている。 しかし、それは同時に、

年長者は年少者にうやまわれるだけの
品性を備えるべき

であると考える。つまり、年長者は年長者であるが故にしっかりしなくてはな らないのである。おやじはおやじとしての風格や品位を備えるのが、若者へ対 する義務である。若者が「おやじ」をあなどるということは、同時に若者の未 来を否定してしまうものになるのである。

俺もいずれそうなる

と。それではあまりに悲しいではないか? 若者が未来に絶望しないためにも、 おやじどもは品位を保つべきなのだ。
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