ありのままを書いて行こうよ

前に書いたエントリ

PGとSEの仕事の面白み

の言及の、

SEとかPGとかIT業界とか

より。

この中で、

ネットで色々情報を手に入れるなら2ch見て暗い気持ちになるぐらいなら
こういうブログを就職活動中に見ておけばよかったって思った。

と書かれてしまった。

まぁ書かれたことに私は責任ないんだけど、これはちょっとショックだった。

確かに、2ちゃんを始めとするネットの諸々で、「IT業界のイメージ」は地に落ちている。よくネタにされる「ブラック企業」も、かなりの割合でIT業界だ。本来クリエイティブな仕事が出来るはずの奴等を「奴隷」と見てるようなIT企業のえらいさんもいっぱいいるし、それを臆面もなく公言したりしてしまっている人達も少なくない。そういった意味では「IT業界はロクなもんじゃない」というのがネットの常識だとさえ言えなくもない。だから、件の人のように入る前からネガティブイメージを持つ人も少なくない。

その反面、「IT業界」に妙にポジティブなイメージを持って来る人達もいる。「文系なんですがIT業界に憧れてSEになって」みたいな人は少なくない。まぁそのかなりの割合で失望して転職しようとしたりしているのだが。

あるいは「あるふぁぎーく」な人達の煽りに乗って、IT企業に入ったのはいいけど失望して… という人も少なくない。

どれも極端な例に過ぎないけど、ネットやメディアから「IT業界」に対して感じることは、たいていどっちかだ。つまり、

極端にポジティブか極端にネガティブな例ばかり

だと言える。

まぁ確かに日記やらblogやら2ちゃんやらのネタになるのは、平穏無事な日常じゃなくて、「劇的な非日常」だったりするわけだから、物事が極端に振れるのはしょうがないとも言える。また、コの業界の人達はその辺をわかった上で読んでいる。

ところが、学生さん達は社会を知らない。その社会を知らない学生さん達が、そういった「劇的な非日常」ばかりを見てしまえば、それが普段の姿だと思ってしまう。もちろんそれが普段の姿だという極端な会社がないわけじゃないけど、そんなところばかりじゃない。いくら毎日が非日常的な「劇的な日常」の日々人達もいるだろう。まぁそれはそれでしょうがないし、それもまた一興だ。でも、極端な話ばかりが氾濫するのは、面白いけど実態に合わない。あるいは、怨嗟ばかりというのもイメージ悪い。

良い日常ばかり書いてもしょうがない。別にそんな情報統制なんかいらないし、したいとも思わない。だけど、悪いことばかりでも実態と合わない。業界外の人へのメッセージも含むと思えば、もっと

ありのまま

を書くべきではなかろうか?

これは別にコの業界に限らない。他の業界の人達もいたずらに耳年増を増やすような、極端な例ばかりを書くのではなくて、平穏無事な日々がもっと書かれて良いと思う。まぁ本当は読む方が賢くなってくれると良いんだけど、そういった「教育」は結局ネットがやらなきゃいけないんじゃないかと思う。

PS.

もちろん「日常」を綴ったblogもある。時々エントリで返事を書いている人のところなんて、本当に「いい日常」だと思う。でも、案外少ないし目につかない。それよりは、世の中を斜に見たような、「世の中そんなもんさ」的なのが多い。良い日常ばかりピックアップする必要もないけど、悪いことばかり書くのはどうかなということ。