さすが玄人志向

ファイルサーバを作ることした話は既に書いた。

そこで普通のPCと違うパーツをいくつか買うことになる。その中で大きいのは、ディスクインターフェイスのカードだ。何しろ「ファイルサーバ」ってくらいだから、ディスクはいっぱい入れる。

私は、原則的に

ハードウェアのRAIDコントローラは賛成しない。

なぜなら、コントローラが壊れてしまった時の対処が大変だからだ。たとえばPROMISEやAdaptecあたりから何種類か出ているカードは、いろいろ魅力的に見えるし、サーバの負荷も軽減されて良いと思うのだが、「壊れた時」を考えると頭が痛い。いかに秋葉だとは言え、壊れた時に買いに行くのは「在庫なし」のリスクがあるし、それを避けるために貯蔵品を持てるほど安いものでもない。ハードウェアのRAIDコントローラの類は、メーカがオンサイトでサポートしてくれるサーバ以外では使うべきではない。

となると、「普通のSATAカード」にソフトウェアRAIDという選択になる。パフォーマンスの問題はあるかも知れないが、保守性を考えると

これ以外に選択肢はない

と思う。

かと言って、RAIDじゃないホストコントローラは、あまりポートが多くない。たまに多いのを見掛けるが、それはPCI-Xだったりして、サーバ用じゃないマザーにはつかない。PCI-Expressの入手性の良いホストコントローラは、2ポートしかついていない。そこでさらに速度的には不利になるが、ポートマルチプレクサなる機器で分配することにする。もっとも「速度的に不利になる」とは言え、PCIeの速度とSATAインターフェイスの速度はほぼ同じくらいなので、分配していてもいなくてもそれ程違うものでもない。

とは言え、やっぱりポートは多く必要なので、PCIeの口のたくさんついているマザー、GA-MA69G-S3Hにした。こいつにはx1の口が3つあるので、3枚のSATAカードを買うことに。

SATAカードは、玄人志向のSATA2i2-PCIeを使うことに。これに殊更深い理由があるわけじゃないが、チップがSil3132なのでポートマルチプレクサに対応していることと、安かったというだけの理由。

件のボードは「セレクトシリーズ」ということで、ある程度の品質保証があるはずなのだが、なんと凄いことにロットによってボードが違うのだ。

並べたところ

ぱっと見も違うのだが、一番痺れるのは、ポートの番号。

左が2

こいつは左がP2なのだが、

左が1

こいつは左がP1だ。

悪いことに、この手のカードはカードの裏側にはポートの番号は書いてない。普通のケースはボードは裏側から見ることになるので、カードを装着してしまうとどっちが1だかわからない。どっちの版のカードかも、裏側からはよくわからない。しょうがないので、マジックで裏側にポートの番号を書くことに。

これ、事前に気がついたから良いようなものの、気がつかなかったらひたすら首をかしげる現象が起きていたに違いない。

PS.

これにはさらにオチがある。この「違っていた」のは実はシルク印刷だけだったのだ。どうも認識がおかしいなと思っていたら、結局どのカードも同じ位置のポートが同じ番号だった。さすがだ玄人志向… orz