「がむしゃら」ってのは「がむしゃら」なんだよ。

ちょっとお手伝いした、日経アソシエの吉田さんの連載

【第156回】自分は「組織に向いていない人間」です

私が登場してるんだけど、これは私が書いた原稿じゃなくて、吉田さんの電話インタビューに答えたものをちょっと手を加えただけ。それでもまぁ、自分の言ったことなんで、責任を感じつつ気になるコメントに反応してみる。

まぁここを見てる人なら、いかにも私が言いそうなことだとゆーことで、前に書いたものへのポインタ。

「10年間は泥のように働け」

そーいやー、件の言葉を言った人は、結局自殺とか(リンク張ろうと思ったら記事が消えてる。日本の新聞パネぇな)。泥のように働いて、昇り詰めてそのまま天まで昇ったとか。本当に最後まで業界のネガキャンやってくれるね。

とゆーのは良いとして、20代は下積み頑張れなことは何度か言ってること。もちろん人には早熟晩成あるので、早熟な人は腐る前に一働きすると良いんだけど、そーゆー「ダービー馬」は実はあまりいない。世の中「若き天才」がもてはやされるんだけど、それは珍しいからだから。普通の人はそうじゃないから。

気になるのはコメントにあった、

「今の職場でがむしゃらに頑張れ」。
それで見えてくるものもあるかもしれませんが、何も考えずにただ「がんばる」ってのは意味ないのでは?

っての。まぁ、「頭のいい人」はそう考えるんだろう。効率を気にする人、人生を無駄に過ごしたくないとゆー脅迫に囚われている人はそう思うんだろう。まぁ、私もそうだったけど。

でも、私の経験で言えば、

とにかく目の前の仕事に忠実にする

ことで十分だ。ブラックとかホワイトとか、自分の身になるように思えるかどうか、そんなことはどうでもいい。とにかく手を動かせ。身体を動かせ。

そりゃ、「間違った方向に全速力に行く」なんてこともあるだろうけど、それも含めで「とにかくやれ」だ。間違った方向に行ったことに気がつけば、引き返せばいいだけだし、そこに至るまでに身につけたことも0じゃない。くだらない経験を血肉に出来るようにすれば、時間のムダじゃない。

頭のいい人、エリートコースを真っ直ぐに歩んで来た人は、つい「最短コース」にこだわってしまう。そりゃ目的がはっきりしていたら、最短コースを探すのはいいことだ。でも、世の中そんなに明確な目的地があることばかりじゃない。いろんなことがあるのが人生なのだ。なーに、死なない限り生きてるんだ。それに、「最短コース」とか考え過ぎると、

今すぐ死ね

なんて結論になりかねない。なんせ人間は0からスタートして0で終わるんだから、究極の最短コースは生まれて来ないこと。そう考えれば、

道草こそ人生

と言えなくもない。そういったことの間に、どれだけいい経験をするか。それを自分の楽しみにするか。そういったことが大事なのだ。

だから、今どこを向いて良いのかわらかないって悩むくらいだったら、

とにかく前

で良いのだ。もしかしたら、前には「壁」があるかも知れない。そしたら、避けるなり引き返すなりすればいい。そこに壁があるってわかっただけでもプラスだろう?