志しのポイントは悪くないと思うし、気持ちはわかるけど、何もみんながダービーを目指すことはないと思う。
この業界、若さは「絶対善」みたいなところがある。
実は私もそう思っていて、馬力に類するものは若いに限る。ちゃんとした研究開発をするにしろ、馬鹿みたいなデスマをやるにしろ、馬力があるかないかは重要だ。だから、長老みたいな奴がこの業界でデカい顔をするのは、何か間違っていると思っている。いわゆる「先輩面」されるスジアイなんてない。まぁ年寄は年寄であるとゆー理由で敬うことそれ自体は悪くはないが、要するにそれだけだ。
とは言え、人にはそれぞれ固有の成長曲線があって、若い頃にピークの来る奴、歳食ってからピークの来る奴、それぞれある。これもまた事実だ。「ダビスタ」みたいな競馬育成ゲームとかやると、そープログラムされているし、ちょっと歳食った人にいろいろ聞いてみれば、実感として語られるだろう。まぁ「モテ期」がいつ来るかとか、そーゆー類だw
若い頃に能力のピークを来させるのは、「素質」の類ももちろん重要だが、「環境」とか「運」とかに依るものも少なくない。どれだけ素質があろうと、自分の目指すものと無関係な星の下に生まれてしまっていれば、その素質を活かす機会はない。素質を活かすには、環境とか運が大切になるのだ。最近の「筑波クラスタ」あたりにいる「学部生のうちに凄いソフトウェア作ってる奴」とかってのは、だいたいこっちだろう。素質もあるし、環境も運もいい。もちろん本人の努力があったことは否定しないし、小さくもないのだけど
努力の効率が良い状態
であったはずだし、そもそも努力しようとゆーモチベーションが既にあったはずだ。
件のエントリの話を見れば、彼に「素質」があったかどうかはわからない。でも、「環境」や「運」に恵まれていなかったことは確かだ。彼はそれを「自分が怠惰だったせい」と思っているフシがあるのだが、若い頃のそれなんて「環境」や「運」に依るところが小さくない。どんなに「素質」があっても、周囲がそれに関心を持たない環境であれば、本人がそれを自覚することもない。
しかし、歳を取ってから能力が高いかどうかは、「素質」の類も大事だし、「環境」とか「運」とかも大事だが、それにも増して
本人の自覚と努力
が効いて来る。世界のトップクラスになれるかどうかとゆー領域であれば、「素質」「環境」「運」も大事だが、「10人並以上」程度であれば、努力だけだと言ってもいい。コの業界で言えば、「学生時代バリバリ文系だったんだけど、社会人デビューしちゃって結構凄いソフト作ってる」の類の人達は、たいていこっちだと言っていい。
新卒の時なんて、本当にそれまでの環境とか運の類で凄い差がついているように見えるものだ。私が就職した時なんて、専門学校卒のDQNに対しても凹んでたもんだ。てか、入社前のインターンとかで先にいたから、先輩だとか思ってたw
じゃあ今はどうかと言えば、そういった彼等の話をネットで見聞きすることは全くない。自分が大いに差をつけられたかのように見えていて、「格差」とか思っていた対象は、少なくとも私の目の前に立ちはだかるようなものして存在していない。それは単に接点がなくなったからかも知れないが、結局のところ
どーでもいー
対象になってしまっていることは事実だ。「彼」に対して凹む必要もなければ、格差を感じる必要もない。勝っているか負けているかもどうでもいい。
そんなわけで、「新卒エンジニアの格差」なんて、実のところどうでもいい取るに足りないことだ。「100m競争」の類であれば、スタートで転ぶのは大変な失点だが、「1000km競争」であれば誤差でしかない。また、都合のいいことに、「ゴール」は
到達可能である限りいくらでも遠くにできる
のだ。自分に有利なゴールを設定して、自分に有利なペースでやって行けばいい。
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