豚汁

豚汁のレシピは過去2つ書いている。

キャンプ風豚汁

ラタトゥーユ風豚汁

今回は3つ目になるのだけど、こういったバリエーションを作るための基本原理について。

豚汁の基本材料は、

  • タマネギ
  • 味噌

である。この3つが骨格となる。この内容を変えたり、他の材料を加えたりして豚汁は作られるわけだが、最低限この3つは必要だ。

うんと簡単に作るには、豚とタマネギと水を鍋に入れて適当に煮て、煮えたら味噌を投入するだけで、それなりに美味しくなる。この時のコツは「味噌汁よりも味噌を多くする」ことくらいだ。

もうちょっとちゃんとしようと思ったら、豚とタマネギは炒める。タマネギはくしに切る。と言っても、縦に割って横に適当に切るくらいでいい。塩胡椒はしっかりした方いい。炒めたところに水でも入れて、煮立ったら味噌を入れる。この方がもうちょっと美味しい。

「水」では寂しいと思ったら、適当な出汁を使ってもいい。出汁がなければ昆布茶でもいい。とは言え、味噌はそれ自体が強力な旨味成分を持っているので、多少入れたくらいで変わらないし、そもそも豚からも味が出る。味の組み立てから言えば、昆布を加えるよりも、豚と味噌の相性の方がいいはずだ。

味を華やかにしたかったら、野菜をいっぱい入れる方が効果的だ。葉ものを入れると青臭くなったりするけれど、根菜やネギ類イモ類茸類、何でもOKだ。まぁイモ類は煮崩れると汁に悪影響を与えるので、煮返すことを思ったら要注意だ。

実は肉は豚でなくてもいい。鶏でもいいんだけど、鶏の時はしっかり炒めること。豚の時は無理に炒めなくても食えるものになるし、そっちが好きな人はそれでもいいんだけど、鶏は炒めないとだめ。味の深みに欠ける。

互換性という意味で言えば、カレーと味噌と醤油と塩は互換性がある。つまり、ラーメンの味の選択肢にあるものは、それぞれ互換性があるわけだ。多分トマトもいけるはず。だから、「味噌」の部分をこれらで入れ替えてみるというアレンジはアリだ。

具の量も好みでいろいろ出来るし、煮込み方もいろいろ出来る。料亭のお椀っぽいものにも出来るし、がっつりおかずになるようにも出来る。

とかやって行くと、たった「豚汁」を起点にして、いろんなアレンジが出来る。手軽に料理のレパートリーを増やせるフレームワークとも言える。