会社人として閉塞感を感じた人には、「いっそ起業したら?」とアドバイスをする人が少なくない。
特に、日本のIT企業にはロクなもんがない。これはいろんな人が指摘して来てるし、私も指摘している。となると、「いっちょ起業すっか」という気になるのはおかしくない。個人的にはこれには大いに反対なので、既に一度書いている。でも、今回
というネタを発見したので、あらためて書いてみる。
今は「代表取締役」という肩書がついていたり、前職も「取締役」だった私だけど、実は私自身はあまり「起業」ということに気乗りがしてなかった。だから、前の会社を始めた時にも発起人ではあったけど、「役員にはならないから」という条件で始めた。それは「サラリーマンは気楽な商売と来たもんだ♪」というのもないわけじゃないけど、それよりも件の記事にあるような
他を圧倒する
ようなものを自分が提供し続けられるか自信がなかったからだ。いや、そんなたいそうなことを考えなくてもと言う人はいるだろうけど、「一発屋」で終わるのであればサラリーマンであればいい。やれるかどうか、やるかどうかは別にして、「他を圧倒する何か」をどんどん思いつけるようでなかったら、「起業」までする必要はない。
もちろんそんなものがなくてもやろうと思えば起業は出来るだろう。実際にやっている人は大勢いる。でも、「大勢いる」のは確かでも、その人達が儲かっているか、儲かる程でなくても回っているかと考えれば、結構厳しいというのも事実だ。
だからまぁ、一過性の「不満」くらいでは起業なんてしない方がいい。逆に、そういった「他を圧倒する何か」を提供出来そうであれば、起業を考えてみるのも悪くない。不満がいっぱいあって我慢出来ないのであれば、まずは「他を圧倒する何か」を持つ努力をするのが良いし、そういったことはたいていいろんなことでプラスになる。でも、いろんな面倒を考えればしないで済めばしない方がいいから、「他を圧倒する何か」を起業なしでする道を考えた方が効率はいいと思う。
先日、私の友人がある食品メーカーを辞めて、起業しようとしています。
なんとカレー屋さん。
「他を圧倒」はしなくていいかもですが、いろんな意味で大丈夫かなぁと心配しているところです。
おごちゃんの文章読みながら、彼の事を思いました。
だいぶ前におごちゃんの前の会社の社長から「起業して最初の数年間はドブさらいだから」って言われたことを今でも覚えています。
何年もドブさらいができる体力・気力と財力があるのならどうにかなるのかも。
若い時は、勢いで起業するのも経験としてアリなのかなとも思います。
それで、失敗しても何とかなるし、
成功すれば、ベストだし。
僕は起業を一度失敗していて、今、サラリーマンをしています。
また、起業しようと思ってはいますが。
おっしゃるとおりで、他を圧倒する何かを有したジャンルじゃないと、しようとは思いませんが。
勢いは確かに大事ですね。それで「黒歴史」を作るのも、キャリアとしては悪くない。
でも、従業員のこととか考えると、ちょっとやってみたという程度じゃダメなんで、その辺も考えるとやっぱり基本的にはやらない方がいいなと。
別に他を圧倒する必要はないのでは?
成長カーブのどこで戦うか、どこを自分の領分と決めるかだけでしょう。なぜ優良ベンチャーになる必要があるかな。
鍵屋でも、たこ焼きやでも、郊外の新興団地にオープンした最初の1件になればそこそこゆけるのでは?
まぁ、起業と言ってもIT起業限定でのお話でしたら、そうかもしれませんけどね。
鍵屋、たこ焼き屋でも同じことかと。
> 郊外の新興団地にオープンした最初の1件
「他を圧倒」の「他」って何も「世界」に限った話でもないわけで。その商圏の中で圧倒していれば同じことです。
ということで、本質的には同じことではないかと。
>>6
そうですね。料理店や小売店を出してもパワーゲームの最中なんですね。そう考えると世知辛さの度合いは同じか。あとは好きか嫌いかくらいの差ぐらいか。
返信ありがとうございます。
そうですね…。
勢いで起業した結果、かなり多くの人の信頼、それにお金、健康を失いました。
それ等を取り戻すのにかかる時間を考えると、微妙なところではあります。
それでも、「自分の人生を飼い犬に終わらせたくない」人は起業するべきじゃないかなって思います。
アップル社設立に乗り気じゃなかったサラリーマンのウォズを、ジョブズが口説いたエピソードを思い出しますな。
> 自分の人生を飼い犬に終わらせたくない
そうも思うんですが、野良犬になった途端に保健所に(ry