[2006年4月2日] 狗牙嶺〜鳳凰山
(Kau Nga Ling〜Fung Wong Shan≪Lantau Peak≫)

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コ−ス=中環-(6號埠頭Ferry)-梅窩-(Bus)-石壁郊遊地点-
-石壁郊遊徑-中狗牙嶺-狗牙嶺-閻王壁-鳳凰山-伯公[土幻]-
-(Bus)-梅窩-(Ferry)-中環

参考資料=「大嶼山 郊區地図2000年第三版」
      「香港街道地方指南2001年版」

≪全般概要≫
今日は約2年ぶりに“犬キバ”ことランタウ島の“狗牙嶺”(Kau Nga Ling)539m に再挑戦! “狗牙嶺”はランタウ島の中西部“南大嶼郊野公園”(Lantau South Country Park)の中、香港第二の標高を誇る霊峰“鳳凰山”(Lantau Peak)934mの支峰。ランタウ・ピ−クの南側尾根に連なる文字通り“犬のキバ”の様に鋭い壁稜が天に向かって突っ立っていて、全香港中最大の難所と云われる険しい岩山。前回2004年3月に初めて登った時は濃霧のお陰で名立たる高度感や、スリルも感じなかった分、景観も望めなかった。今日の参加者は今回も出張で香港に来られたJapan-OB/OG会会長の"T.Ukai"氏を含めて計12名。

今回こそは晴天の日を狙おう、と3日前の天気予報で今日の天気を確認しての計画だったが“天は我に味方せず”、昨日午後から天気は急変! 曇り空の気温22−26度、湿度96%と蒸し暑い天気。もし雨にでもなったら途中で予定変更のつもりで“中環”(Central)から高速フェリ−で“梅窩”(Mui Wo)へ。30分弱で“梅窩”へ着いた後は波止場前のバスタ−ミナルから“昴坪”(Ngong Ping)行きのバスで約30分、“嶼南道”(South Lantau Rd.) の最後、“石壁水塘”(Shek Pik Reservoir)のダム堤防手前で下車。そこからバス通りをちょっと戻り、左手の“石壁郊遊地點”(Shek Pik Picnic Area)の公園に入る。

この公園が今日のスタ−ト地点だ。“石壁郊遊徑”(Shek Pik Country Trail)、別名“貝納奇小徑”に入る。林道の登り道を行くと急な階段登りが待っている。階段を上り切ったら平坦な森の中の小道を10分ほども歩くと右手の草むらに見覚えのある布切れの目印! 前回2004年3月はここで“狗牙嶺”に向かうパ−ティ−と、高所恐怖症?の残りのメンバ−はこの地点を直進して“天壇大佛”(Buddha Statue)が有る“昴坪”へ、と二手に別れたが今日の顔ぶれでは12名全員が“狗牙嶺”へ向かう勇気有る?メンバ−! 天気は曇り空だが雨は降りそうにない。よしッ! と意を決して“狗牙嶺”へのアタック開始!

先ずはヤブの中に分け入るが、直ぐに視界が開けて急坂のガレ道登りが始まる。かなり苦しい登りがしばらく続き最初のピ−ク“中狗牙嶺”と呼ばれる428mの三角点に到達。しかしここで心配していた雨がパラパラと! これ以上降らないことを祈りつつ出発。その後、高度が増すに連れガスも出てきた。 やがて険しい岩登りが待っていた。両手両足で這いつくばってやっと尾根に着いたと思ったら、又もや目前に迫る次の岩山! 前回程ではないがガスで下方の切り立った断崖絶壁もさほど高度感を感じない。

狭い尾根歩きのアップダウンの後、いよいよ“狗牙嶺”に差し掛かる。ただただ必死に岩に取り付くこと三回、やっと最後の岩を越えた後、大岩の後ろから谷の裂け目のような所を越えて稜線の上に出る。ここから左手が“西狗牙”と呼ばれるもう一本北側の“石壁郊遊徑”へ繋がるル−ト。今度は稜線から右手に向かって進むと又もや急激な岩登り、やっと最後の岩をクリアしたら間もなく見覚えのある赤い危険表示板、“ランタウ・ピ−ク”直下の標高800m、LTT-3-に合流! “閻王壁”と呼ばれる地点だ。これより後は“ランタウ・ピ−ク”までの石段登りが続く。“狗牙嶺”の岩登りで体力消耗した後の階段登りは苦しい!

ついに“ランタウ・ピ−ク”頂上934mに到達! ここまで途中、雨は幸いパラパラ程度で済んだが濃いガスで折角の雄大な風景が望めないのが残念! 東側にそびえ立つ香港標高第三位の“大東山”(Sunset Peak) 869m が雲の切れ間に時々微かにその頂を覗かせるだけ。その“サンセット・ピ−ク”を正面に見ながら“伯公[土幻]”(Pak Kung Au)に向かって下山開始。長〜い石段階下りと草原の尾根歩き、そしてまた石段階下りと下山ル−トは続く。標高600mの東屋で一旦休憩、その後再度の階段下りを経て山裾のスロ−プを下って行き、最後の階段を下ってやっとこさ“伯公アウ”のバス道路に到着。約6時間、8q程の歩きをFinish! バスで“梅窩”まで移動、今日の打上げはイタリアンでした。
(注:LTT-3-:鳳凰徑 Lantau Trail Stage-3-)

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↓“石壁水塘”ダム手前のバス停、“嶼南道”から見えた“天壇大佛”とその右手の“彌勒山”(Nei Lak Shan)【写真No.01】。さらに右側に今日の目的地“ランタウ・ピ−ク”の勇姿と右手前の尖った尾根が“狗牙嶺”【02】、うす曇だがガスもなく一番右側の山に微かにル−トも見える。 ここで元気に記念写真! バス停からダムとは反対側、途中の土手に咲き乱れるツツジを眺めながらちょっと戻って“石壁郊遊地”の公園に入る。小橋を渡った箇所が“石壁郊遊徑”の入り口【05】、、、なだらか坂を行くとこんな階段【06】、、、その後またなだらか登りが続く。

↓しばらく林の中の小道が続く、、、前方に見えてきた“中狗牙嶺”へのル−ト【09】、この平道“石壁郊遊徑”を行くと最後は“昴坪”へ至るが、10分程歩いたら右手のヤブ中の小枝に目印の布切れ【10】、 ここが“狗牙嶺”への登山口だッ! いよいよアタック開始。ヤブを潜り、潅木の間を登って行くともう遥か下の方に“石壁水塘”【14】

↓先ずはあの手前の丘まで【15】、、、今日は湿度が高く、最初の丘まで登ったら既に汗ビッショリ【16】。これより山の斜面に沿ったガレ道登りが続く、、、傾斜が徐々にきつくなり、、、途中で足を止めて振り向くともうかなりの高度【19】、、、ル−トは荒れたガレ道。最初のピ−クまで一直線に延びるル−ト【20】、これがバス停から微かに見えた道だ。

↓そしてピ−ク頂上、ここが428mの“中狗牙嶺”【22】、三角点もある。ここで小雨がパラパラ! 小休止のあと雨が止む事を祈りながら前進! 左手北側の壁稜は“西狗牙”【23】、その向こうに“天壇大佛”も見える。これより若干下りル−トとなって尾根伝いの道が続く。この辺りから山容が険しさを増してきたのが解る。次なる二番目のピ−ク、前方の丸い頂上の山まで尾根ル−トが見える【24】、その向こうに“狗牙嶺”と遥か彼方に“ランタウ・ピ−ク”【25】。大きく左にカ−ブした辺り、道幅が狭くなる、、、振り向けば今まで歩いて来た尾根ル−ト【28】

↓左カ−ブの突端、岩だらけのコブを越えたら【29】、いよいよ先ほど見えた二番目のピ−ク! 徐々に空模様がおかしくなりガスも増えて“ランタウ・ピ−ク”の頂上も見えなくなった【30】、、、二番目のピ−クへのアタック【31】。これを越えたら又次、三番目のピ−ク【32】、、、アップダウン行が続く、、、三番目のピ−ク上から振り返ると【34】、南側は比較的ガスも少ない。間もなく目前に迫ってきた恐怖の“狗牙嶺”【35】とその向こう右側の“ランタウ・ピ−ク” 不気味なガスが漂っている!

↓三番目のピ−ク上で小休止【36】、正面の犬が牙を向いて待ち構えている【37】。右手には東側の壁稜【39】、、、ついに来ました“狗牙嶺”最初の岩登り【40】、最大の難所の始まりッ! 目の前の岩壁に取り付く面々【41、42】、両サイドはかなり切り立った崖だが幸いガスであまり見えない。両手両足を使っての這い登りッ!

↓一つクリアしたら又もや、って感じで三回ほどこんな岩這い登りが続く【43】、、、やっと“狗牙嶺”539m【44】をクリアした。今度は大岩の横をヘバリ付きながら岩の裂け目のような箇所を越して目前の稜線まで【45】。先発隊長が岩の裂け目に降りる後続の仲間をフォロ−【46】。その岩の上ではJapan-OB/OG会長の"T.Ukai"氏が最後尾の仲間を待っている。、、、間もなくこの稜線上に全員揃って小休止、ホッとした表情の面々【47】。ここは“西狗牙”ル−トに繋がり“石壁郊遊徑”へ至る接続ポイント。ますます濃くなるガス、その漂うガスの中の狭い稜線上を北側に前進【49】

↓すると又もや険しい崖登り【50、51】、、、途中何度も立ち止まって呼吸を整える、、、涼しい顔の"T.Ukai"氏【53】、、、これが最後のピ−クの筈だッ! と思いながら必死で登って途中の岩場で小休止【54】、、、この後は歩き易い登り坂のル−トが続き【56】、、、

↓しばらく草むらの道を行ったら見覚えのある赤い危険表示板、フッ−! ここまで来て内心ホッとした。直ぐに勝手知ったるLTT-3-に合流【57】。“ランタウ・ピ−クに繋がるル−トで“閻王壁”と呼ばれる標高800mの地点、今日はかなりのハイカ−で賑っている。ここまでで“狗牙嶺”ル−トは完全クリア! この後は天にも届くハシゴ、“天梯”と呼ばれる高段差石段登りが続くが【58、59、60】“狗牙嶺”をクリアした後なので気分的にルンルン! 重い足を引きずりながらの階段登りだが、高山植物を撮影する余裕も!

↓階段途中、左手に見る“ランタウ・ピ−ク”頂上南壁【65】、大岩の間を抜けて、、、やっと頂上934m三角点に到達【68】。空はうす曇だが北側空港方面は雲でほとんど見えない。本来ならこんな風に見えるのに! 記念の集合写真一発、皆が向いてる正面東側は香港標高第三位の“サンセット・ピ−ク” 869m【70】! 第二位のここ“ランタウ・ピ−ク”と第三位の“サンセット・ピ−ク”が“伯公アウ”の峠が有る“東涌道”(Tung Chung Rd.)を挟んで対峙している。

↓頂上には避難小屋と標識【71】、“伯公アウ”まで3q、1時間半の表示。雲間に見えるその下山ル−ト【72】。休憩の後下山開始、、、尾根伝いの下りル−トは石段と坂道の繰り返しが続く、、、逆に登って来るハイカ−ともすれ違い、、、正面、徐々に近づく“サンセット・ピ−ク”【74】、、、一段と長い石段を下った右手は大きく切り立った絶壁【76】、、、先頭部隊と最後尾の距離が大幅に開いてしまった!

↓左手、遥か彼方に“彌勒山”【78】。山裾のル−トはまだまだ続く、、、この辺りまで下って見えてきた“サンセット・ピ−ク”麓を走る“東涌道”【80】(下の方、崖が切り崩されている所)。、、、またもや階段下りの後、裾野の歩き、、、そして標高600mの東屋で一旦休憩【82】。ここから北側を見るとガスに霞んだ“東涌”の街と微かに空港も【83】、そして何度撮っても美しい今日の“サンセット・ピ−ク”【84】

↓東屋を出た後、又もやかなりの急階段下りを経てグッ−と高度が下がる。最後の小山の脇を通り抜けると【87】、“伯公アウ”まで残り500mの標識【88】、、、なだらかな坂道を下って、、、遂に終点“伯公アウ”に到着【90】。この“東涌道”のバス道路脇に有った東屋がいつの間にか無くなっていた? その代わり小公園のような広場が出来ている。道路向かい側は“サンセット・ピ−ク”への登山口でLTT-2-の終点、“鳳凰徑”の石標も見える【91】、ここで“梅窩”行きのバスを待つ間の大アクビ! 


続編⇒【ハイキングの後は?】もご覧下さい。

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○○○○が縮み上がる"犬キバ"、二年ぶり“狗牙嶺”リベンジ登山成るッ! アレは縮み上がらなかったが、両手両足使いの岩登りで後で腕や肩こりがした。途中若干ガスが出てきたが予定どおり至難の岩山を走破できた。あの険しい岩登りの途中で誰かが滑ったりしてたら、と思うとゾォ−とする。老若男女12名全員無事に完走できたのでメデタシ! メデタシ! 考えてみたら“ランタウ・ピ−ク”も実に2年半ぶりの登山でした。

注:文中、中狗牙嶺、西狗牙、閻王壁、貝納奇小徑、などの地名は郊區地図には載っていない。「香港街道地方指南」には記載されています。

Photo by B.Eiji (仲間のフォトアルバムもご覧下さい!)

過去の関連レポ−ト
⇒ [2004年3月28日] 狗牙嶺 (Kau Nga Ling)
⇒ [2003年10月12日] 鳳凰山 (Lantau Peak)

『ゆっくりのんびりマイペ−ス!各自自己責任で自由参加のハイキング!』
『“光頭老のハイキング”が好きな人はいつでも参加下さい!』
『ハイキング後の打上げ食事会に参加、不参加は自由です!』 
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