どうやら、「次のステージ」はあっと言う間に来てしまったらしい。「みくみくにしてあげる」がJASRAC登録されたそうだ。あちこちに情報はあるので、リンクはなし。

だいたいにネガティブに捉えられているようで、ニコ動も荒らされている。

ちょっと「なんだかなー」とは思うが、私は「いよいよだ！」という意味で好意的。

「なんだかなー」と思うのは、まぁネガティブに捉えている人達と同じような心境にあるからだ。とは言え、多分これはネガティブなことだけでは終わらないだろうと楽観視している。

JASRACはいろいろ面倒臭くうっとおしい組織だから、長期的には「氏ね」と思う。だからこそ、「なんだかなー」と思う。

とは言え、「音楽を利用する」ということを、正しい手順で行おうとすると「独占」されているのは、非常に楽だ。あちこちに一々許諾を得て回るコストを考えれば、ことストリーミングに関して言えば、リーズナブルだ。件の「JASRAC登録」も、多分いろんな人達が「その方がコストが低い」と判断した結果だと思う。だから、まぁ「しょうがないよね」と納得する。それが「大人」と言うものだ。そういった意味で、ドワンゴを責めるのは、ちょっとポイントが違うような気がする(名前の使い方については、責められていいと思うけど *1)。彼等としては、最低コストで一番ケチつけられないことを選択しただけだろう。

とは言え、この事件はいろんなことを起こしてくれた。

クリプトンでは「事実関係を調べて対応する」という意味のことを言っている。また、「出口に関しても考えないと」という意味のことも言っているので、注目して行くべきだと思う。

公式blog

同じようにネガティブに捉えている人達のうち、マトモな頭の人達は何らかの解決方法を考えるだろう。

ここで何が出て来て、どんな結果になるかはわからない。でも、これが「次のステージ」への序章であることだけは確かだ。

もしかしたら、DTM用の新しい著作権管理団体が出来るかも知れないし、

もしかしたら、公式に「フリー音楽」が存在出来るようになるかも知れないし、

もしかしたら、もっと凄い「何か」が出て来るかも知れない

もちろん、「このまま潰れてしまう」という危険性がないわけじゃないが、時代は多分そっちの方には向いていない。世の中のシステムがこれだけオープンに向いているのだ。管理強化したところで、実効的に無意味になるだけだ。だから、

キモヲタのオナペット

で終わりさえしなければ、必ずや未来はこっちに向くはずだ。つまりこれは、

JASRAC時代の終焉

を早める事件になるのではないかと見ている。そういった意味では、ニコ動に大量にわいて来た「荒らし」も、「時代のうねり」を表現するBGMに見えて来る。

PS.

*1 ドワンゴから公式発表があった模様。

「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」ＪＡＳＲＡＣ登録にいたる経緯

これを信じるかどうかは、各自の自由なのだが、私はこの手の事務方の不手際というのは、こういった「新興技術系会社」にはありがちのことだと思う。Googleも日本の事務方なんて酷いもんだ。

PS.2

今北産業用

要するに、彼等は「パンドラの箱」を開けてしまったわけだ。これから、沢山の「悪」が出て来るだろう。しかし、パンドラの箱の最後に出て来たものは「希望」だった。逆に言えば、「希望」を出すためには、諸々の「悪」が出てしまわなければならない。そういった事件だったわけだ。

PS.3

一連の騒動で一番真摯に見えるのは、クリプトンだなぁ。「次のステージ」への最短ルートを行くように見える。ドワンゴの対応は悪気はないとするなら、ちと下手過ぎ。悪気があるんだったらかなりタチ悪いけど、そうではないと願いたい。

暴れてる連中は、まぁ「BGM」なんだけど、JASRACを敵視することだけじゃなくて、JASRACがどんな働きをして、どんな意味を持った組織かもうちょっと勉強して欲しい。まぁ悪く言われるだけJASRACは悪いってのは否定するつもりはないけれど、そんな「悪いもの」がそれでもまだ生きている理由は、斜めからばかりじゃなくて正面からも見て欲しいところ。