レタスのしゃぶしゃぶ

レタスというのは普段はそれなりのお値段であるが、時として冗談みたいに安く売られていることがある。

とは言え、普通はサラダやサンドイッチに使うくらいしか使い道がないので、安いからと言ってそうそう買うものでもない。しかし、これを「しゃぶしゃぶ」にすることで、大量に消費が出来るのである。

作り方はそんなに難しいことではない。「適当に味のついたスープで軽く茹でる」だけである。「適当に味のついたスープ」と言ったが、これは別に「塩水」でも良い。

煮立ったスープにレタスを適当に入れて、しなっとなるくらい茹でる。多分1分もかからない。これを箸で取り上げて食う。まさしく「しゃぶしゃぶ」である。冬なら、鍋でやればもっと「しゃぶしゃぶ感」がある。てか、私がこれを初めて食った時は、そーゆーものを食わせるお店だった。結構なお値段だったようだが、おごりだったのでよくわからん。

「おひたし」ではないのは、この取り上げたものを絞ったりしないことである。レタスが元々持っている水分、あるいは吸ってしまったスープはそのままである。もちろん垂れるのが気になる人はちょっと置いて水分を切ればいいのだが、絞ることはしない。

絞らないので、レタスの水分や吸ったスープはそのままであるから、それをそのまま味わうことが出来る。逆に言えば、全ての味はここに掛かっている。質の良いレタスであれば塩だけで、質が微妙なレタスでもおいしいスープと合わせられればそれでもまた良し。とにかく原則は

「しゃぶしゃぶ」にする

ことだけである。

これがとても美味しい。そして、いくらでも食える。とゆーか、レタスは茹でてしまうと本当に儚い。あれだけ嵩張っていたものが、茹でることでペターっとなってしまう。レタスを食べると繊維質ガーとか言ってる人達の夢を壊すようであるが、茹でてしまうと本当にちょっとになってしまう。

しかし、このちょっとになってしまったレタスは十分にスープを吸っている。これが良い。とにかく美味しいのである。元がレタスなので、そんなにクセもない。

レタスの特売に出会った時に、「安いけどそんなに食うもんじゃないしなー」と思ったら、これを思い出して欲しい。