最近、Jupyter Notebookにいろいろ思うところがあったので買った。
悪くはないんだが、期待外れだった。
Amazonで本を買う時は、内容が見れないことが多いし、新刊だと書評がアテにならないことも多い。それゆえ、
- 新しい
- タイトル
- 著者
をキーに本を買うことになる。「著者」については直接著者を知ってない場合は、その本を紹介している人が誰であるかに代替されることがある。
まぁそんなわけで、内容を見ないで本を買ってしまうわけだ。
件の本、注意深くタイトルを読めば「データ分析」の本であることがわかる。「便利ツールとしてのJupyter」とか「なんだかわからない人のためのJupyter入門」的な扱いではなくて、
Jupyterを使っていかにデータ分析を行うか
ということに「入門」するための本なのである。つまりは、そーゆーことである。
紹介されているモジュール等にしても、
- Numpy
- Sympy
- scikit-learn
- pandas
- Matplotlib
- Pillow
であって、これらは「それ系」のことでPythonをちょっと齧れば目や耳に触れる類のものだったりする。すなわちこの本のターゲットは、
こういったライブラリをJupyterに組み込んで便利に使いたい
な人達を対象としている。そーゆー本である。
そういった観点で読むと、「秀和システムの入門書」にありがちの内容で、ある意味鉄板である。Jupyter自体のわかりやすさもあいまって、悪くない感じである。
ではなぜ期待外れかと言えば、単に私のニーズから離れていたということである。
私は今のところあまりPythonには用がない。じゃあなんでJupyter Notebookに興味を持っているかと言えば、
- コードや数式が綺麗に書ける
- しかもそれらが「生きて」いる
- ドキュメントも綺麗に書けるし書きやすい
という点だる。つまり、
生きているノート
という点に便利さを感じている。つまり、
OneNoteやEvernoteのうんと便利でオープンなの
という観点である。
こんな感じの切り貼りでノートが作れるのとか嬉しい。ちなみに、これはリッチテキストエディタが組み込んである。私にとっては、単なるメモを超えた使い方が出来るのがJupyterの嬉しいところなのだ。
という観点でいろんなモジュールの類を探したり組み込んだり、あるいは書こうとしたりしているわけだ。そして、欲しい書籍もそういった方向のものである。
そういった者にとっては、件の本はちょっと残念である。もうちょっとピントがボケてる本であれば、私のような者にとっても参考になる部分が多かったと思うのだが、この本は
ピントが鋭い
方向の本である。内容は確かに「入門書」なのであるが、「データ分析ツールとしてのJupyter」の入門書なのである。
まぁ私みたいなのは大人しく公式のクライアント文書でも読んでろってこった。