IoTにはIが足りない

前にも書いてるけど、最近はIoT絡みの仕事をしている。詳細については、守秘な部分があるのであまり書けないのではあるが。なので、以下の話は、多分に私の

ポジショントーク

が含まれている。

海部さんの記事、

米欧のテックイベントに見る「IoTの正体」

これ読んで、「あーあ。海部さんヤキが回っちゃったな」とか残念な気持ちに。

はっきり言いまして、この「IoT」はニセモノだ。いや、実はこれがホンモノなのかも知れんけど、もしそうだったら、「IoT」は単なるバズワードで終わってしまう。

「IoT」が何であるかとかゆー難しい話は抜きで、この話に「I」はいらない。だってせいぜいVPNにしか使ってない。それじゃあ「IoT」じゃないし、もし「IoT」がこれだってことなら、それまでのものでしかない。

世間の「IoT」掛け声って、だいたいにハード屋とゆーかセンサー屋とかあたりから出てる。展示会なんかでいろいろ解説してもらうんだけど、その後に

「これ、Internet of Thingsとゆーより、
VPN of Thingsですよね」

とか言うと、たいていのベンダーは黙っちゃう。だって、実際のところ、単に「センサーをネット経由にしました」以上のものはないんだから。だから、それは一々電線を張るよりはマシなんだけど、使い方としては大差ない。InternetはせいぜいVPNとしてしか使ってない。

今時、Internetと言うからには、

  • データはそこらじゅうで共有されてたりする
  • ソーシャルな何かがある
  • 誰かが何かを作ったらマッシュアップできる

でなきゃダメでしょ。それらはセンサーだって同じこと。もしそれが出来ないのであれば、それはあくまでもVPNを張ってるだけであって、Internetではない。

とか考えると、今のセンサー屋とかデバイス屋がIoT IoTって言ってるうちはニセモノで、むしろウェブ屋あたりが活用出来てこそ、真のIoTと言える。とか考えると、

デバイスのことよりAPIのこと

を重視するべきだと思うんだ。聖書にも「心に愛がなければ、どんなに美しい言葉も、相手の胸に響かない」って書いてあるよ。