JPRSの不愉快極まりない広告

銀座線に乗っていたら、JPRSの広告が流れていた。

JPRS×島耕作 | 企業のドメイン名なら〈co.jp〉がおすすめ!

こいつを流している。

電車で見ていても、このページを見ていても、不愉快極まりない。

広告で「自社製品が優れている」と宣伝するのは当然である。そのことに異論はない。また、今持っているものが簡単にリプレース可能であれば、「そろそろ換えるかー」と思えるので、競合製品を使っていても不愉快になることはない。

しかし、ちょっと虫のいどころの悪い時に件の広告を見れば、

つまりco.jpでないドメインの会社は信用出来ないってことだよな

と読めてしまう。

ドメイン名はホイホイ変えられない。使っていた経緯とか周知とか考えればいろいろ面倒臭いし、使わなくなったドメイン名の処分も簡単ではない。それなりのブランド力のあったドメインは、ホイホイ捨てるわけには行かないので、ずっと保持しておかないといけない。それも面倒臭い。

なので、余程のことがない限り、最初に取ったドメインは使い続けることになる。いくら他に良いドメイン名があったところで、そんなに簡単には変えられない。

そういった事情があるものなのに、ああも

「co.jpを持っている会社は信用出来ます」

みたいなことを言われると、「うちもco.jp取らなきゃ」とか思うよりも、

「このクソが!」

と思うしかない。件のメッセージは、「これからドメインを取るところ」だけではなくて、「相手のドメインを見るところ」にも届く。そこに「co.jpの方が信用出来るドメインです」という(誤った)情報を与えると、

co.jpでない会社は信用出来ない

というメッセージを送っていることになる。

ところが、特に他のTLDで良い感じのドメイン名を持っていてco.jpだと微妙とかってところだと、

取りたくても取れない

ことになってしまう。その辺は「いいドメイン欲しいな」と思って、いろんなTLDを試したことのある人はわかると思う。自社の名称やブランドに合ったドメインが取れる保証なんてないのだ。ましてや「co.jp」とかに限定すると、ハードルは上がる。

そんな「ドメインの事情」を知っていないはずがなかろうJPRSが無邪気にこういった広告を流すということが、不愉快でしょうがない。

もちろん「グローバル化」のために、わざわざco.jpを使うのをやめて.comにした会社(一時流行ったね)とかも、不愉快だろう。最初から「うちは日本なんてどーでもいーし」とか思ってるところも同じだ。

とかって事情とか諸々考えると、あれは「co.jpはいいよ」というメッセージよりも、

co.jpを使っていない企業に対するヘイト

にしかなっていないと思うんだ。

まぁ、弊社はco.jpだし、使いたいドメイン名が空くまで何年も待って変更したんだけどね。それが出来たのは零細企業だったからだと思う。

PS.

今見たら、最初のリンク先は別のコンテンツに差し換えられていた。どんな理由かは知らないけど。前のコンテンツ程酷いものではないが、あい変わらず、

ヘイト

な内容である。