昨夜は某氏が「相談事」ということで、某所に行く。
某所付近は私は歩いて行ったことはなく、街をウロウロしたこともないので、地図が必要になる。私は通常そんなところに行く時には地図を使うのだが、携帯にはナビウォークなる機能があるので、せっかくだから使ってみる。
操作にいろいろ不満はあるが、まぁこれは慣れれば何とかなるレベル。それはまぁいいとしても、肝心の案内機能が
まるっきり使えない
というのはいただけない。
何がいけないと言って、案内がデタラメだし、「ここぞ」という時に意味がないのだ。
これは冷静に考えれば当然のことで、この機能は「現在位置」を知るためにGPSを使う。だから、地下やビル陰では現在位置を知ることができない し、位置の精度は数10m単位の誤差がある(裸のGPSの精度は今は高いが、ビル間だと精度が落ちる)。そのために、ルートに地下鉄があるとアウトになることが多い上に、地上を歩いている時も「次の角を…」の 精度が低い。結果的にちょっと複雑な道では曲がるべき角を間違えてしまい、迷子になってしまう。
車の場合、移動速度が速いから、数10mの誤差はあまり問題にならない。また、程々太い道しか走れないから、道単位で位置を補正することも難しくない(だから最近のナビは道を間違えない)。だから、GPSに頼った測地でも問題は少ない。
ところが徒歩の場合は移動速度が遅いし、迷子になるのは数m単位の道を間違えていることが多いわけなので、車のナビと同じシステムでは正確な案内は難しい。そんなわけで、しっかりと道を間違えて迷子になってしまった。
さらにタチの悪いのは、車のナビもそうであるが、進行方向に合わせて地図が回転する。もしかして止めることも出来るのかも知れないが、とっさにそれはわからないし、少なくともデフォルトは回転だ。
いわゆる「方向音痴」な人が、地図を持っていても迷子になってしまうのは、自分の進行方向に合わせて地図を回転させるからだということが多い。地 図を回転させるのは一見合理的に見えるのだが、それは「自分が今どこにいるか」を知る時だけにして、普段見る時には向きを決めて見ている方が、地図を読み 違えることが少ない。そういった地図の運用に慣れていると、進行方向に合わせて地図が回転すると、道がわからなくなってしまう。
他にも地図が小さいとか、電波がないと地図がダウンロード出来ない(だから拡大縮小もできない)とかという問題もあるのだが、測地の精度の低さで曲がるべき角がわからないというのは、どうしようもない。使い方の問題なのかも知れないが。