OSSのロードマップ

吉岡さんのCNETでゲストで書いてるblog(http://blog.japan.cnet.com/umeda/archives/001904.html)を見て思ったこと。

吉岡さんは、「舌禍事件」はたまに起こしつつも、それなりに業界ではマトモなことを言う人だと思っているし、誠実な人だと思うのだけど、どうももの足りない。と言うか、件のblogを読んで思ったのは「私が随分昔に言ってたことを言い直してるだけだなぁ」ということ。多分、私が件の吉岡さんの文章を読んで思ったような感想を持たなければ、きっと今でも似たようなことを書いただろう。

その「もの足りなさ」はどこから来るか考えてみたのだけど、どうもビジョンとゆーか、ロードマップに欠けるということではないかと思う。ほとんどのOSS系の人の発言は「世の中はこうだ。だからOSSはいずれこうなる」という発言ばかりで、メーカの人の発言のように、「世の中はこうだ。だからこうする」という発言になっていない。だから、「御高説ありがとうございます」以上の感想を持ちようがない。

もちろんOSSは誰かが計画して作るものではない。どんな凄い人を連れて来ても、せいぜい自分のプロダクトに対してのロードマップが描けるだけであって、OSS全般についてのロードマップ描ける人はいない。また、ボトムアップ的にものごとが進んで来た世界でもある。だから、全体のロードマップなんて引きようがない。

とは言え、未来を語ろうとする時にロードマップやグランドデザインといった「おいしそうな画餅」が提示できなければ、多くの人の理解を得るのは難しいと思うし、その話がなければ「もの足りない」と感じるはずである。「世の中はこうだ。いずれこうなる」では、天気予報や景気予測と同じ程度の信用しか得られないし、「それ外れたらどーするの?」というツッコミを許してしまう。「いずれこうなる」ではダメなのだ。

とか書いていて商売のネタを考えついてしまったので、問題の提示だけにしておこう B)