鶏汁

豚汁 – 豚 + 鶏 的な意味で。

前に書いた豚汁レシピの応用。

そろそろ髪も伸びて来て美容院に行かねばならぬ。前回、美容師と「鶏を使った豚汁のようなもの」について話をしたので、今回はちゃんと試しておいてから「雑文に書いといたよ」ということにしようかと。

と言っても原理は既に書いてしまっているので、前回書いてない部分の工夫を。

まず、前回味噌は多めと書いたのだが、この「味噌」にさらに

すりゴマ

を入れてみる。こうすると胡麻の風味がより汁を美味しくしてくれる。要領としては、胡麻をスリバチに入れてすり、「パチパチ」という音がしなくなる程度まで摺ればいい。「パチパチ」という音は胡麻の潰れる音なので、これがしなくなるということは、粒状の胡麻がなくなったということ。その後に味噌を入れて、こねるように混ぜ、適度に水気を入れて練っておく。練るのはゆるゆるの方が後で楽。

これが面倒臭い人は、胡麻をミキサーに入れて混ぜると粉砕されるので、そこに味噌と水気を入れてさらに混ぜればいい。うちはちょっとミキサーの調子が悪いのでしなかったというだけで、こっちの方が楽だし早いし、汚れものも少ない。

胡麻味噌にすると何が良いかと言えば、味噌の風味をより濃厚なものとし、それでいて汁の粘度を過剰に上げないということ。胡麻は味噌でもないし、味噌と深い関係のあるものでもないのに、なぜだか味噌の濃厚感を増す。同じことは豆とか芋でも可能だったりするのだが、これらは汁の粘度を上げてしまう。豚汁(の類)は味噌汁よりも濃厚がいいんだけど、汁がドロドロになり過ぎると焦げたりして具合が悪い。

鶏には下味をしっかりつけておくこと。多少塩辛いくらいでいい。どうせ汁で薄くなる。

何度も繰り返すけど、豚汁の類は「肉入り味噌汁」とは断じて違う。味噌汁の倍近くの味噌を投じていいくらいだ。それゆえに、「単なるスープ」ではなくて、「おかずの一つ」になれるわけだ。