内定出すのが早過ぎなだけ

内定取り消しの話が話題になっているようで。

この時期の内定取り消しは悲しいけど仕方がないかなあ

まぁ「売り手市場」に甘んじてた学生ざまぁwww という気もするんだけど、まぁそれはゆとりな世代ではしょうがない。その辺につっこもうとは思わない。

この問題って、結局表題のようなことなんだろうと思う。

今時の「就職戦線」は早い。大学だと3年生の秋くらいから始まるんだそうな。

前の会社でも、それに合わせるべく苦労していた。今の会社だとそんなの関係ないから、別にどうでもいいんだけど。

「苦労する」ってのは当然のことで、

1年以上も先の様子なんて考えられない

からだ。そりゃもちろん「経営」ってのは未来を手元にする能力が大事ではあるし、それが可能であるようにするものなんだけど、どうやったって「不可抗力」みたいなものは存在する。新卒の教育というのは、それなりに会社に「余力」がないと出来ないわけで、それは取りも直さず「潜在的な利益」なのだから、ギリギリで頑張って利益を出している会社にとって、「余力」の見通しは難しい。だいたい、今回のようなサブプライムだのリーマンだのの影響が、自社にどれくらい影響が与えるかなんて、既に起きてしまった今でさえもよくわからないことだったりする。

とは言え、やっぱり「新卒」というのは魅力のあるものだから、どうやっても欲しい。そこで「まぁこれくらいなら何とかなるだろう」というセンで募集するわけだ。絶やしてしまうと、後々困るし。だから他に負けないように、早く求人を出すわけだ。何しろ出遅れてしまうと、本当に

カス

しか残ってないし。

ところが、1年以上も先のことなんて考えられない。世の中どう変わっているかわかりようがない。これが、「1年」ならまだ何とかなる。新卒が入社した次の年の新卒なんだから、学生の質もわりと連続性を期待出来る。世の中の動きからすると「1年」はやっぱり長いんだけど。

世の中の動きからすると「半年」くらいにしたい。かつての就職協定はそうだった。まぁ「かつて」のそれも有名無実ではあったけど。それでもまぁ「悪いことしてる」という意識の下でされていた。

遠い先のことは不透明だから、あまり強気になれない。だから、新卒の採用はすぐ景気の影響を受ける。「氷河期」なんてのもそのせいだ。これが中途採用であれば、そんなに先のことではないから、実はそれ程就職が難しくなるわけでもない。実際、その時代でもうまく立ち回った人は、それなりにいい転職をしている

そのようなことを考えると、内定取り消しをくらった学生や内定取り消しを出さざるをえなくなった企業はお気の毒様と思うけれど、結局一番の問題は、

内定時期が早過ぎ

だということだ。

聞けば、欧米では卒業してから就職を探すのだとか。何でも欧米がいいとは思わないけれど、「卒業してから就職を探す」というのは、企業にとっても学生にとっても、いろいろ都合がいいはずだ。「氷河期」のリスクも低くなるし、内定取り消しとかで苦しむこともない。おまけに、「就職試験なので」という理由で授業に来ない学生に悩まされることもない。

誰にとってもお得だと思うのだが、なんで「4月1日入社」にこだわるのだろうか。どうせ中途採用なんて、適当な日が入社日なのに。

内定出すのが早過ぎなだけ” への4件のコメント

  1. > 欧米では卒業してから就職を探すのだとか

    ついでに言うと、卒業する時期も学生によってまちまちです。同じコースを卒業するのに半年以上違うなんてザラにあります。


  2. 日本だって、同じ学部学科を卒業するのに年数が違うことがザラに…

  3. カスの私が言うのもなんなんだけど、そんなに毛嫌いせずに雇って欲しいな…

  4. 全部が全部「カス」ではないと思いますよ。どこにだって、「上澄みと沈殿」はあるものだから。

    出してみるだけならタダ!

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