潰れて下さい。遠慮なく。

街の小さな本屋がなくなる! 大型店も出版不況に苦しむ

出版の不況はものを書いて小遣い稼ぎをしている身にとっては悩ましいところ。でも、「街の小さな本屋」なんてのは、とっとと潰れればいい。いや、本屋に限らない。何の特色も工夫もない、品揃えの悪い店なんて、とっとと潰れてくれ。

「街の小さな本屋」はこの辺にもいくつかある。雑誌とちょっとしたビジネス書が置いてある程度の小さな本屋。いつも思うのが、「こいつら何かの役に立っているのか」と。

雑誌ならコンビニに行けばいい。専門書はこういった店にない。しかも、夜に行けば閉まっていることも少なくない。つまり、何の利便性もないのだ。そのくせ、そんな本屋がいくつもあると、市場の食い合いをしてしまうから、田舎になると大きな本屋が入りにくい。そうなると、こいつらは

むしろ邪魔

なのだ。ない方がその地域の本の入手性が良くなるのだから、邪魔以外の何物でもない。

このことは、東京に住むようになってからはあまり感じなくなって来た。私の住んでいる街は「過疎高齢化」の街なのだが(これについてはいずれ書く)、ちょっと歩けば大きな本屋がいくつもある。そこになければAmazonを使えばいい。だから、こういったショボい本屋のせいで困ることはなくなった。

でも、松江に住んでいた時、周囲に中途半端な規模の本屋とこういった零細の本屋ばかりだった頃は(それでも私の住んでいる所は恵まれていた方だ)、ちょっとした専門書は手に入らなかったり「また今度買おう」と思ったら誰かが買ってそれっきり品切れだったりで、不便極まりなかった。もっとマスが効く規模の本屋だったら品揃えも在庫も充実していたのだろうけど、そうではなかった。だから、適当に淘汰して欲しかった。そうすれば、品揃えのいい本屋の身入りも良くなり、揃えも在庫も充実しただろう。

あまり「弱者は死ね」みたいなことは言いたくないが、工夫もなく、特色もなく、安くもない、そんな零細の店はもはや現代は存在する価値はないのだ。潰れてしまった方がパイの奪いあいがない分いい。顧客のために頑張っている本屋の食うパイが増えた方がいい。

潰れたくなかったら、潰れた時に周囲が残念がるような、良質のサービスを提供して欲しい。陽に焼けた在庫を定価で売るような商売をしているようだったら、とっとと潰れてくれ。その方が社会のためだ。

これは別に「本屋」に限らない。アパレルでもそうだし、ソフトハウスでもそうだ。「そこでないと困る」ようなサービスが提供出来ないのであれば、とっとと潰れた方がパイの分け前は増える。

PS.

うちのごく近所には「街の小さな本屋」がいくつかあると共に、10分ほど歩けばデカい本屋がいくつもある。ちょっと離れたスーパーに行く時間で、品揃えに特に不満のないクラスの本屋に行けるのだ。そんなところに、売れスジすら満足に置いてない本屋って…

潰れて下さい。遠慮なく。” への4件のコメント

  1. うちの近所の「雑誌の他はちょっとだけビジネス書とか児童書とか置いてた小さな店」が潰れた。
     実は「御用聞き」が営業の中心だったらしく、近所のサービス業の待合室とか喫茶店とかの本や雑誌の質が落ちて、同じマンションの物書きの人たちとか軒並み困ってたみたいだな。

  2. 本屋同士が食い合った結果、しょぼいのばかり残ってしまったのが渋谷ですな。

    東急文化会館がなくなって三省堂が分散→撤退し、大盛堂も安田火災ビルから出た途端にしょぼくなった。文教堂も、中途半端なサイズの店を出して、旭屋書店を撤退に追い込んだ割に大したことがない。Book 1stも旧旭屋書店の場所に移動したら特徴がなくなった。

    昔の旭屋・大盛堂・Book 1stはよかったのになあ。

    # j-castへのリンクが変ですよ。

  3. そう言えば都心のわりに渋谷はショボいですね。私が住んでる頃はまだ良かったけど、離れてから急激に本屋が淘汰されてしまった。

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