過疎高齢化の街

ここは曲りなりにも都心だ。

秋葉には徒歩5〜10分だし、アメ横にもそれくらいで行ける。山手線の駅から徒歩10分以内のエリアだ。また、不動産物件的には、利用可能駅はかなりたくさんあり、徒歩10分程度で行ける駅はたくさんある。

ところが、このあたりを歩くと、「過疎」とか「高齢化」という言葉こそふさわしい。まるで「田舎」なのだ。

これは皮肉でも比愈でもなくて、実態としてそうなのだ。

昼間外に出ると、出会うのはいわゆる高齢者ばかり。朝の人の動きを見ていると、それなりに昼間人口は多そうな気がするし、近所にはビルもたくさんあるのだが、そういった活気はまるで感じられない。つーか、実のところ近所のビルもかなり空きが多く、不動産屋の札が貼ってあるところが少なくない。

徒歩10分程度で秋葉やアメ横に行けるのは嘘じゃない。そこに行けば、いわゆる「都会」らしい空気もある。ところがこのあたりは、何もない。よそでは24時間営業している弁当屋も、この近所では12時までには閉まってしまう。

飲食店もない。まぁ徒歩10分くらいで御徒町に行けるので、特に不自由ということもないのだが、近所の雰囲気として何もない。だから、道を照らすものは街灯だけだ。

こういった土地でも、古いビルは取り壊され、新しくビルやマンションが建つ。そういったところの人に必要なお店もあるだろうと思うのだが、そういったものはまるでない。近くに商店街もあるのだが、「シャッター商店街」を通り越して店そのものが撤退している。

ビルには事務所が入っているのだから、昼間人口はそれなりにあるはずで、そういったところで昼飯需要がないわけじゃないはずだし、マンションも建つところを見ると、夜間人口もそれなりにあるはずだ。でも、生活に必要な店の類はほとんどない。しょうがないので10分くらい歩いて御徒町に行く。

地方から来た者にしてみると、なんとなく不思議な感じがする。と同時に、「人口だけが都市を色づけするパラメータじゃない」ということもわかる。

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