「偽装南蛮うどん」

年末でオークションで買った180束の干しウドンがある。毎日同じ食べ方をすると飽きるので、いろいろ工夫している。その一つ。

台所には「賞味期限切れ」食材が大量にあるので、そのお掃除も兼ねて。

賞味期限の切れた、豚バラブロック(購入時約2kg)を、5mmくらいの厚さにスライス。デカいブロックは薄く切りにくいので、適当な大きさに切ってからの方が楽。これに塩をちょっと振ってしばらく置く。

その後、賞味期限の切れた小麦粉(薄力粉)をまぶす。賞味期限切れの肉はあまり肉汁とか出ないのでその手当は不要だが、新しい肉だと汁はキッチンペーパか何かで少し取ってやるといいと思う。粉は相互にくっつかない程度に多めにまぶす。

賞味期限の切れた長ネギをスライスする。2mmくらいの厚さで普通に斜めに切る。

耐用年数の来てしまったシルバーストンのフライパンに、賞味期限の切れた油(昨日「ビールのお供」を作るのに使った残り)を敷いて火にかけ、適当なところで、肉を並べる。あまりいじくらないで両面を焼き、適当に焼けたら肉を取り上げる。

肉のいなくなったフライパンに、スライスしたネギを投入して、少し炒める。少し炒めた方が甘みが出ていい。炒めたら、「ひたひた」くらいに水を入れて、フライパンを洗うようにする。何しろ耐用年数の過ぎてしまったシルバーストンなので、焦げついている。

洗ったものを鍋に入れ、さらに水を加える。

さらに、そこに賞味期限の切れた「比内鶏出汁」を入れる。そもそも本当に「比内鶏」を使っているか自体、かなり怪しいものだ。濃度は「推奨濃度よりも薄め」にする。なぜなら、肉に塩をかけている分、味がついているからだ。

この作業の「バックグラウンドジョブ」として、うどんを茹でる。やや細めの干しうどんなので、10分くらいか。

うどんが茹で上がる前くらいに、「ネギ入り出汁」に、焼いた肉をそっと入れて煮る。あまりグラグラさせると、せっかくつけた薄衣がはげてしまうので、そーっと。

うどんはうどんだけをすくい、水で一度冷やす。冷たく冷えたら、再び茹で湯に。「そんな面倒なことしなくていーじゃん」という声もあるし、それに従うのは別に構わないし、違うと言う程の違いがないと言えばないんだけど、一度水で冷やした方が、しっかりとしたうどんになる。

ふわふわなうどんが好みの人は冷やさなくてもいいけど、「茹で上がりのちょっと前に火を止めて放置」すると、ふやけた感が少なくていいと思う。

うどんを暖めたら、どんぶりに移し「出汁と肉の入り混じったもの」をかける。

まぁ要するに「鴨南蛮」を豚バラで作っただけ。素人相手なら、「これが鴨南蛮だよ」と言っても多分大丈夫なくらい「偽装」出来ているはずだ。

ポイントは、「肉の下味にコショウを入れない」ことか。どうも豚は臭いとか気になるし、いつもの習慣でコショウを入れてしまう。だけど、ここでコショウを入れると豚の風味が出過ぎてしまい「偽装」がバレてしまう。それに、他の味とコショウは喧嘩してしまう。うどんをうどんらしく食うには、コショウよりも唐辛子だろう。

後は衣がはげないように、しっかり粉をなじませること。「しばらく放置」は必須だと思うべきだ。