無理して巣立つこともないでしょう

Matzにっきより。

Seasarはなぜ日本から巣立たない?

私はわりとひがさんの意見の方を支持する。Matzの言いたいこともわからんではないし、それはそれで正しいアプローチだと思うし、実際それが証明されているわけではあるけど。

真に価値があるなら、一生懸命宣伝しなくても向こうから使いに来るだろう。実際、ちょっとしたプログラムを公開しても、海外の連中の方が反応がいい。日本では頑張って宣伝しなきゃいけないけど、海外だとそこまでしなくてもいい。それはRubyでもそう思ったはず。

真に価値があるなら、ドキュメントが日本語だけでも海外の連中は何とかする。場合によっては日本語を勉強したりする。英語でドキュメント作って歩み寄るのも良いかも知れないけど、向こうから歩み寄って来るのでも別に悪いわけじゃない。使ってもらうのは結構だけど、使ってもらうために媚びることもない。アニメ界はその証明だ。

もちろん海外を意識するのは悪いことじゃないし、海外に宣伝したいという人がいればそれを止める必要はないと思うけど、そんなことよりも

作る

ことの方がずっと大事だ。宣伝して仲間を増やしてマンパワーを増やすのも戦略だけど、宣伝する暇に作り続けるというのも戦略。それは何に価値を見い出すかの違いだけだと思う。「自分のもの」であるなら、自分のワガママや立ち位置に自信がなければ、やたらに「協力者」を増やさない方がいい。協力者が足りているのなら、政治コストを上げるようなことをする必要もない。

確かにOSSはオープンだし、海外にもオープンにするのは悪くないことだし、それで良い結果が出ることも確かだけど、そのメリットが自分のメリットとなるかどうかは別問題。客観的には失敗への道に見えることでも、本人がそれで良いと思っていればそれで良いんだし、本人にとってそれが楽ならそれが一番。

物事には時があるわけだから、必要な時に必要なものが備わるはず。それが「神の御手」とゆーものだし、こういった物の先行きは文字通り「神のみぞ知る」だ。

だから、別に今必要を感じてないんだったら、それで十分かと。