源流探し(1)

某プロジェクトのことで、私が「歴史書を書く」と言ったと勘違いした関係者から、その当時の関係者のCcをいっぱい含んだメール。プロジェクト開始当時のやりとりの記録らしい。

何が言いたいのかわからなかったけど、どうやら「これは自分が頑張ったからだ」と主張したい様子。まぁ記録があるんだからそうなんでしょう。別にそれに異論を説える気はないですよ。

ただ、この手の話ってのは「○○河の源流はどこ」みたいな話と同じで、「あの一言が」とかいう類まで含めれば、いったい何が元かなんて、実は誰もわからない。「俺がひらめいたんだ」という人がいれば、「彼をひらめかせたのは俺だ」という人もいるわけで。件の話で言えば、そういったまとまった記録があるってのは逆に「きっかけ」としては嘘臭く、それよりも前に誰かがボソっと何かを言ったことが「きっかけ」だったりするはずだ。でも、それは「源流探し」と同じで…

ノーベル賞をもらうような「すごーい発見」みたいなものの「きっかけ」は、周囲のボソっとした発言だったり、ちょっとした風景だったりするものだ。でも、「ノーベル賞」をもらうのは、「きっかけ」の方ではなくて、「すごーい発見」をした人の方。

そんなわけで、「プロジェクト」みたいな「組織の行動」の時の「手柄としての源流」って、「決断した時」に求めておくのが間違いがないような気がする。周囲はその「決断」のために色々材料を提供をしてはいても、決断そのものをしたわけじゃない。決断した人だって、直接持って来られた材料だけを元に決断したわけじゃなくて、自分で調べたり、なんとなくテレビで聞いたりとかしたものも材料になっているわけだから、「あの一言が○○さんを変えたんだ」ということを××さんが主張しても、「決断は○○さん」であることに違いはない。

大阪城を作ったのは豊臣秀吉だし、江戸城を作ったのは太田道灌だ。「大工さん」ではない。とか書くと、「大工さん」がいろいろ言うんだけど、レイヤが違うんだからしょうがない。

だからまぁ、その人が「材料」を提供したのは事実だろうし、私もそうだと思っているけれど、「決断」したのは別の人。だから、私の手柄でも、その人の手柄でもない。「ニュートンのリンゴ」でしかないわけね。

ついでだから書いとくと、「歴史書」なんて書くわけがない。なぜなら、私は当事者なんだから、書く資格がない。どうやったって、自分の視点で曲げてしまったことしか書けるわけがないのだから、書かないのが正しい。なーに、歴史なんてのは後世の歴史家が書いてくれるさ。その価値があればね。

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This entry was posted on10月 19th, 2007 at 6:14:27. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0. You can Leave a response, or Trackback.

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