本線料金所

お仕事で大阪に行ってました。で、知人が天理にいるので会いに行きました。

大阪は新大阪付近なので、新御堂筋→阪神高速→近畿道→西名阪道というコースになります。このうち、近畿道と西名阪道は「本線料金所」なるものがあります。つまり入口や出口に料金所があるわけではなく(ある場所もあります)、本線車道に料金ゲートがあるわけです。

実はこいつがとんでもない。本線に立ちはだかるように料金所があり、全ての車を対象に金を取るわけである。つまり、その料金所があると、そこで交通が詰まってしまう。通過の所要時間は交通量に比例して増える。つまり料金支払いのための停車時間が延びるわけである。そうなると、その車道における平均速度は低下せざるをえない。ところが料金所を抜けてしまえば、道はガラガラ。だからいくらでもスピードは出せるのではあるけれど、次の料金所で止まるわけで、結局平均速度は落ちてしまうのであるから、「高速道路」としての意味が減ってしまうわけである。いくら良い道を作っても、この

アホな集金システム

のために、良い道が意味を失なってしまう。

確かにこのようにすれば、料金計算システムは簡単になる。しかし、その「料金計算システム」の構築(つまり料金所を作ること)や運用(チケットの発行)にかかるコストと、道路建設のコストを比較すれば、圧倒的に道路建設コストの方が大きいはずである。つまり、

わずかな金をケチったために
大きなムダを作ってしまう

という近視眼の典形みたいな例である。

また、人間の心理として、これから自分が抜ける料金所で渋滞が起きる分には、「まぁ待ってりゃいいか」という軽い気持で我慢が出来るものである。ところが、本線料金所というシステムの場合、自分の目的地に行きまでこの用のない料金所で待たされることになる。急いでいる人なら、

ちゃんと最後で払ってやるから
途中で止めるなよ!!

と思うのは無理もなかろう。

さらにつけ加えるなら、このシステムは小銭を大量に要求する。それぞれの料金所で払うのは少額であるからだ。もちろんお釣りはちゃんとくれるので、小銭がなくなっても問題がないと言えばないのだが、細かく何度も払わされるよりは、ちゃんと目的地付近でまとめて払いたいというのが人情だろう。

ついでだから書いておくと、西名阪方面から、中国道下り方面に用のある人は、西名阪から近畿道に入らずに、阪神高速に乗り、池田線(11番)から中国池田で乗る方が経済的である。つい近畿道から吹田で乗りたくなるのであるが(この方がまっすぐなコースになる)、そうすると近畿道の料金の方が阪神高速よりも高いし、下りなら吹田で乗るより中国池田で乗る方が安い。また、中国道はよく豊中のあたりで混むことが多いので、それを避ける意味もある。ただ、阪神高速は下手すると市内で混むので、その辺の見極めは必要である。

この話で思い出したが、西名阪道に書いてある「阪神高速(有料)」という表示は変である。これを普通の感覚で見ると、「なるほど。近畿道は有料じゃないのか」と誤解してしまう。と言うよりも、これは

消防署の方から来ました

に匹敵するようなサギである。実は近畿道も有料なのであるから、他所から来た人は注意すべし。しかも前述のように、中国道に乗るという観点からだと、近畿道の方が高いのだ。

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