ラーメン

料理としてラーメンを作るのはあまり好きでない。

確かにちゃんと自分で作ればおいしい。とってもおいしいことはわかっている(昔日記にも書いている)。だけどどんなにおいしくても、しょせんラーメンだ。そのくせ作るのに手間がかかる。そして、それだけの手間をかけたところで、いくらおいしいものが出来たところで、インスタントラーメンの何倍もおいしいかと言えばそんなことはない。しょせんラーメンに過ぎない。

同じものに分類されるものとして、餃子がある。餃子もちゃんと作るとおいしいけど、かかる手間と比べて結果がどうってことがない。実に割が悪い。

とか文句を言いながら、今日はラーメンを作ってみる。なぜなら、パンを作るつもりで買っていた強力粉がexpireするような気がしたからだ。つまり、粉を使うことに意味がある。だから、「手打ちラーメン」を作るのだ。

強力粉に卵を入れる。入れなくてもいいが、入れると黄色になるので、ラーメンらしい。まぁ鹹水があればそれを使うと良いのだろうが、ないので卵だ。卵を混ぜたところに、塩水を入れてさらに混ぜる。

今日は分量はわからない。なぜなら、元の小麦粉は「残り全部」とやってしまったし、卵を入れた分水がどうなるかわからないから、加減を見ながら適当にやっているらだ。塩水はいつものように、500mlに小匙1杯くらいの見当。これをちょっとづつ注ぎ、堅めの塊になるようにこねる。まーだいたいパンと同じくらいか。

寝かせてこねて… というのは、刀削麺の時と同じ。水加減は同じようなものでも、強力粉は「強力」と言うくらいで、こねるのに力がいる。強力でないといけないのだ。だから「強力粉」って言うんだろうな。

ラーメンはいろいろ作り方があるが、素人に「拉麺」は難しいので、切って作る方法にした。

まず生地を延ばす。どんどん延ばし、延ばしたところに片栗粉を撒いて半分に折る。それをまたどんどん延ばして、さらに折る。この繰り返し。

この時に注意しなければならないのは、

1枚の厚さ = 全体の厚さ/(2^折った回数)

であるということ。言われりゃ当たり前なのだが、今日はこれを忘れていて酷い目にあった。つまり折り過ぎて1枚が薄くなり過ぎた。

まー、普通なら「3回折って1cmくらい」で良いんじゃないかと思う。あまり折ると薄くなることの他、打ち粉の効きが悪くなって、層がくっついて対処に困ってしまう。

折ったら切る。「3回折って1cmくらい」であるなら、厚さは1.25mmとなり、それくらいの幅で切ると断面が正方形になっていいのだが、多少幅が広くても死んだり食えなくなったりはしないから、あまり気にしない。もちろんきっちり1mmくらいに切れれば立派なものだが。

切った麺はほぐして片栗粉をまぶしておく。別に小麦粉でもいいけど、片栗粉は湿気で自分が粘ることがない。

スープは適当に何でもいいのだが、今日は「青梗菜を炒めて練り胡麻を入れたものに、スープ」というものにした。

「スープ」はタマネギをミキサーにかけたものに塩を入れ、それで豚挽肉を煮たものの汁。挽肉を醤油なり塩なりと、タマネギをミキサーにかけたものと混ぜて煮ると、おいしいスープが取れるし、そぼろっぽいものも出来て具合がいい。スープは冷やすとラードまで取れる。

青梗菜を炒めて、塩やら胡椒やら入れ、そこに練り胡麻を混ぜ、「スープ」と湯を入れて煮ればいい。これに茹でた麺を入れて出来上がり。

薄く延ばし過ぎて失敗かと思われた麺であるが、茹でてスープに入れたら、ちゃんとそれなりにおいしく食えた。下手に売っている麺よりもずっとおいしい。初めてにしては上出来。

でも、やっぱりラーメンなんて「たかが」なんだよなぁ。それがどんなに旨いものでも。