たいしたことのない、当たり前のことなんだけど。
「モラハラ」って本当に楽。動機が嫌がらせであっても、
- 君のことを思って
- みんなのため
- ルールを守って
- 人間として
- ルールに従ってやっている
とかってふうに、自分の外に根拠を作ることが出来る。
反発すると、
- 常識知らず
- 無法者
- 売国
みたいに、またそれで責めることが出来る。
でもね。人間なんて元々そんなちゃんとしたもんじゃないし、「公益」なんていくらでも屁理屈こねられるし、社会的常識なんていくらでも変わる。
そもそも、少なくとも日本には「絶対的な倫理基準」なんてないんだよ。法律だって憲法だって、変えようと思えば変えられるんだし、そもそもそれは「倫理」そのものではない。「殺人」であっても、誰もが認める絶対悪じゃないでしょ。宗教のような共通土台を持った絶対的な倫理基準があれば別だけどね。
そんなわけで、あらゆる種類の「モラルの押しつけ」ってのは、全て「嫌がらせ」だと思って間違いはない。「やった」人ってのは、「少なくともその局面ではそれを行うことは、少なくとも次善である」と思ってやっているはずなのだから、他から持って来た倫理を押しつけるってのは、嫌がらせ以外の何物でもないでしょ。
「あなた」が仮に本当に相手のことを思って、モラルが解きたいのであれば、押しつけてはダメだ。納得するまで、教え諭すものであって、指摘するものじゃない。それが出来ないのであれば、「あなた」か「相手」にとって無理なのだから、諦めるしかない。もしかしたら、その「モラル」自体が間違いなのかも知れない。