「官邸ホームページ」のdis記事に思うこと

首相官邸のホームページリニューアルに4500万かかったそうな。

首相官邸ホームページ、4500万円かけリニューアル

俺の怒りが有頂天wwwwwwwwww 首相官邸ホームページが4500万円かけてリニューアルwwwwwwww

首相官邸HP、リニューアルに4500万円 ネットで怒りの声 「もっと安くできる」

総じて「もっと安くできる」と言いたげで、2ちゃんの香ばしのはいつものことで、産経の政権への悪意は平常運転なのだが、本当にそーゆー「世論」で良いのか?

官邸のホームページへの技術的なつっこみは、まぁいくつかあるだろう。私でさえ、「なんだこのコメントは」「Google analyticsなんか使っていいのか?」「外国語は英語と中文でいいのか?」とか思ったものだけど、まーその辺は良いことにしておく。どうもアクセス解析は今年の開発らしい。

【公募】首相官邸ホームページで利用するアクセス分析ツールの提供及び分析レポート作成業務

あのホームページのリニューアル、いくらかかるか実のところ我々には見積り不可能だ。なんかわかったような顔をした奴等が、わかったような根拠でわかったような数字挙げて「高い」と言っているけど、んなもん

自分の経験の中のありがちな数字

を根拠に言ってるだけだから、実のところ根拠なしだ。てか、コの業界の奴等ならわかるだろ。あーゆーものって、見えてない部分にとんでもなく金がかかったりするってことを。実際の仕様(入札仕様ではなく)を見ないことには、実際の仕事を目の前にしないことには、高いのか安いのか見当さえつかんはずだ。

特にドヤ顔で「もっと安く出来るはず」とか言ってる奴等は、どうもホームページの制作屋が多いようだけど、首相官邸と言えどもお役所だから、「ホームページのリニューアル」と言っても、ソフト的な諸々、たとえばサーバ周辺の諸々も一緒にやっているであろうことは想像に難くなく、今時なら何らかのCMSを仕込むことも想像に難くなく(Wappalzerは何も言って来んのだが)… とか考えたら、「4500万」が妥当かどうかわからないけど、ドヤ顔で「もっと安く出来るはず」とか言えるようなものではなかろう。ましてや、世界中から見られるのだ。カラオケでうまく歌えるからと言って、甲子園で独唱する人達を「たいしたことない」とか言うようなもんだ。

「カラオケ名人」レベルのウェブデザイナがどーとか言うのは滑稽な話。

1文字間違えばクレーマーが集合し、ちょっと穴があればアタック。何か間違いがあれば2ちゃんの祭り。それも含めれば「4500万」は安いかも知れない。

まー、実際のところあれが高いのか安いのは、実はどうでもいい。なんだかなーと思うのは、「4500万」への「dis記事」のことだ。

あれを「高い」と言うのは、まぁ自分の感覚と合わせての話だから、高いと思うことはまぁいいだろう。でも、それを「かくかくしかじかで高い」とかゆーコメントを寄せてる業界人、お前らそんなに

自分の仕事を安く言いたいのか

と。あるいは、そーゆー記事を嬉々として書いている新聞社、それは自分とこの制作会社への圧力のつもりかと。「ぼったくり」とか言ってる奴等は、そんなに

ウェブ業界をブラックにしたいのか

と。

おそらく、これからお役所の制作費は「首相官邸」のホームページの値段が「相場感」の根拠になる。つまり、「あれくらいの規模のところで、あれくらいのページで、あれくらいのことをすれば、あれくらいの値段」とゆーことになる。それはバックエンドに何があろうとそうだろう。そこに「あれは高い」って「世論」が形成されていれば、当然担当者はその「相場」よりも安くさせるだろう。中身で何をやっていようと、それはあまり関係がない。そうなることが、果してこの業界の奴等にとって幸せなのかと。

高いなーと思うのは勝手だし、それについて「自分がやれば」的なことを書くのも勝手なのだけど、程々の影響力のあるところの人達がそれをやるのは、良いのかどうなのか。

どうもあれを高い高いと言ってる奴等を見ると、

銀行のオンラインなんて、DBの内容を印刷してるだけだろ
Railsなら3日もあればおつりが来るぞ

的なことを言っているように思えるのだが。

PS.

なんだ、全く同じ主張してる人がいたのか。

「所詮ホームページ」

PS2.

まー「4500万」にはこんな話もあるわけだが。

4500万円でリニューアルした首相官邸HP。目玉コンテンツは「ドリランド風」そしてとても酷いと話題。

確かに「こーゆーのいらねーよ」と思うのだけど、こーゆー文字通りの「子供騙し」のページって、どこのお役所や機関にもあるよね。こーゆー子供騙しが果して良いかどうかについては議論は必要だと思う(個人的にはいらん気がするが)けど、それはなんつーか、「お役所や機関」の根底にある問題なので、今回の批判に使うのはちょっと違う気がする。

逆に言えば、「4500万」で「お役所品質」であれば、高々この程度の子供騙ししか「オマケ」に出来ないとも言えるんだよ。子供騙しが本当に子供騙しでしかないのは、金とか手間とかけてないってことなんだから。

Facebookには「元請けが半分ハネて云々」みたいなつっこみもあったけど、それはあるでしょう。でも、「業界」ってそれを前提に回ってるのだから、これも「高い」の根拠にはならない。

PS3.

と言えば、小泉首相時代、メルマガに1億2000万かかってたって話がある。ぐぐればいろいろ出て来るけど、その当時の政府広報予算の話として、

官邸WEB+メルマガで7億超という話はやっぱりガセネタでした

とそこからのリンクでも見ると良いかと。この頃は「WEBサイト関連」で2億1400万円なんで、それからすると「4500万円」は物価とか考えても激安にも思えるけど、それは単なる相場感の変化に過ぎないだろう。当時これにつっこんだ人達がどーゆー類の人達で、これにつっこまなかった人達がどーゆー人達であるかってのは、適当な単語でぐぐってみたらわかるのではなかろうか。

PS4.

「この政権のこの時期に」とかアホなこと言ってる奴がいるなぁ。「お役所の仕事」がわかってたら、こーゆー「アホ」は言えないと思うのだが。特別予算組んであわててやりましたとかだったら、その非難は当たってると思うけどね。「アクセス解析」が今頃公募されているとゆーあたりで、「この政権のこの時期」と無関係にやってるってことがわかるとゆーもの。

政権批判は結構なことだと思うし、「この政権のこの時期に」ってのは思わないでもないけれど、それを「官邸ホームページ」に絡めるとゆーのは、

アホ

と言っておこう。馬鹿げた批判は利敵行為、頼りない味方は敵よりタチが悪い。

PS5.

資料のない状態でもフェルミってみることは出来るので、やってみた例。

首相官邸ホームページのリニューアル構築費用に対して製作者側からの考察

この想定でこの見積りだとするなら、私はちょっと受けたくないな。この見積りには、コンテンツ自体の修正や追加の初期費用の積み方が足りない。

PS6.

どうもこういった落札らしい(違うかも?)

復興に向けた首相官邸HPの日本語版、英語版情報発信強化に伴うシステム機能追加等業務及び中国語版立ち上げに伴うシステム機能構築等業務

「この時期に復興かよ」とゆーつっこみは別にしない。「お役所」だし。多分特別予算か何かなんで、お題目がいるんだろうし。

問題視することがあるとするなら、入札じゃなくて随意契約だとゆーことだろう。随意契約の理由が「技術的理由による競争の不存在」とゆーあたりも、「本当か?」いう気がする。

まぁ、実際には「今までの契約のこともあるし、他が落としたら引き継ぎにえらい手間かかるから」ってゆー「役所」側の理由だと思うので、不透明だと言う程ではないと思うけれど、

説明責任

はあるはず。

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This entry was posted on4月 4th, 2012 at 12:15:17. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0. Responses are currently closed, but you can Trackback..

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