スタッフロール

私は先日までテレビ局の技術屋でした。色々派手な行動で物議をかもすプロデューサや営業と違って、技術というのは実に地味な仕事です。特に地方局となると、下手するとスタッフロール(番組の最後に流れるスタッフを書いたロールスーパ)にすら出ることが出来ません。

そのスタッフロールなのであるが、最近その

ロール速度が妙に速い

のである。読もうにも読めないのだ。知ってる人とかが出ると何となく嬉しくなるので、一生懸命読もうとするのであるが、とても読めるような速度ではない。私は字を読むのは速い方なのであるが、それでも追いつかない。おそらく普通の人は

単に文字が流れてる

としか認識出来ないのではないかと心配になってしまう。

これは局やプロダクション側の就職対策というか、

やっぱりスタッフも名前出そうね

とゆーことからのものらしく、番組に直接関係のない下働きみたいなスタッフまで名前が出るようになった。この「名前を出すようになった」というのは非常に良いことだと思う。やはり、スタッフをやったものとしては、こーゆーところで存在が出てくれるのは嬉しいものである。

しかし、いけないのはこの先である。出してくれるのは良いが、

あの速度で読むのは不可能

である。知った名前を探すのも大変なのに、そうでないスタッフのことまで関心を持つことまでは不可能である。あんな速度で出すくらいなら、

出してくれないのと同じ

である。元同業者として、ちょっと悲しい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です