せっかく書いたエントリをステマ呼ばわりされない方法

相変わらず、ステマとPR記事の区別がつかない中学生が騒いでいるようだ。もう冬休み終わったんじゃないの?

この時期に商品レビューのエントリとか書いたら、中学生にステマ呼ばわりされるであろうことは、太陽が東から上るくらいの必然だろう。とは言え、それで稼いでいる人たちもいるだろうし、もっとピュアに商品を褒めたい人もいるだろう。そんなときの処方箋だ。

と言っても大したことじゃない。その記事がどのような背景で書かれたものか明記する習慣を付けるということ。「献本もらったんでー」とか、「ブロガーパーティー行って来ました」とか、「書いてって頼まれました」とか。いきなりやっても意味はないので、それを日頃からの習慣にしてしまう。

これは元々新聞がPRとかタイアップの広告、つまり紙面っぽい広告を出すときにやっている手法だ。ノンブルのあたりに「広告」とか書いてある紙面や記事っぽいものがあったら、それは広告だ。これは確か新聞協会あたりのルールだったと思う。まぁ、あくまでも紳士協定だし、新聞協会に入ってないところはやらないけど。とにかく、

金品をもらって書いてますよ

ということを明示しておく。これで読者は普通の記事ではないんだという目で記事を読む。

新聞協会のルールは、「媒体」としての信用を護るためでもある。新聞の価値は、基本的に記事の信頼にある。タテマエとして新聞の記事は正しいものだとして、購読者は読む。そこにこっそり宣伝を紛れ込ませることは、彼らの倫理観として許容できないし、購読者も納得しないだろうと。そういったことのために、誰が読んでも広告にしか見えない「記事っぽいもの」にも、全部「PR」のような文字が入っている。そうやって区別することが、新聞としての矜持なのだ。歴史があるだけあって、こういったことはキチっとしている。

どんだけ新聞が腐っていようと、このことだけは曲げていない。そこで中学生は「じゃあ偏向報道はどうなんだ」とか言うだろうけど、あれは新聞社の普段の企業活動から出てきた「方針」とか「文化」を背景としたもので、どこかから「そーゆーPRしてよ」とか言われてやっているものじゃない。「社の方針」で、彼等が信じる方向に「媒体価値」を上げるためにやっていることだ。

メディアの先達たる新聞様がそうやっているのだから、我々ネット雑文士もそれに倣って、「誰かに便宜を図ってもらったから書いたエントリ」にはその旨を明示するようにしたら良いのではなかろうか? 実は既に新聞系サイトや新聞子会社系サイトでは、そのようにやっているところもいくつかある。ブンヤ上がりのブロガーでも、そういった書き方をしている人もいる。

「ネットには嘘もいっぱいあるんだよ」というリテラシーも大事だけど、そういった「裏のある」エントリを明示するだけで、ずいぶんとネットの情報の信頼度を上げることができる。だって、賢明な情報強者様は、一次情報に当たるのが基本だろ。プレスリリースと同時にPR記事が出たら、そっちも読みに行くよね。ここに「PR」って書いてあれば、「これはリリース元と正規の契約で得られた情報で書かれているな」ということがわかる。「日経の一面記事」よりは信用出来るなってことがわかるはず。

どうせ公正平等な記事エントリなんて書けないし、書いたところで「ステマステマ」なんだよ。だったらはっきり「この記事はPRです」「ソースは配布資料です」って書いておけば、ステマ呼ばわりされてい嫌な思いをしないで済む。