「○○年にエンジニアの女子率を×%にします」の滑稽

なんかTLで見掛けたんで。

特定の会社をdisするつもりはないんで、どこが言い出していることかあえて調べないで書く。

おそらくは女子の雇用をどーにかしようとゆー、ピュア()な発想からの発言なんだろうけど、滑稽でしょうがない。

エンジニアのとゆーか、仕事をする者の評価の軸は、

どれだけの成果を出せるか

に尽きる。その「成果を出せる能力」は、いろんな軸があって、技術力かも知れないし、実績かも知れないし、コミュ力かも知れない。それは、それぞれの会社や環境によるもので、モノサシは一つじゃない。でも、求められるものは何らかの「成果や能力」であることに違いはない。そして、報酬は何であれ、その「成果や能力」に対して支払われる。何度も言うが、「成果や能力」が何であるかは、それぞれ違うのは当然だ。

実態はよー知らんけど、世間では女子の就職はアレなことになっているとゆー話を聞く。そのことに実感がないのは、私が

成果が出てりゃ男でも女でも同じ

だと素で思っているからだ。まぁ、うちは零細企業だから、男だ女だ言ってる余裕なんてそもそもないし、一般論としても男でも女でも能力の高い奴は高いし低い奴は低い。もちろん性差はあるとは思うんだけど、その性差も能力のうちだ。「ホストクラブ」であれば、多分女性の能力は認められないってことはあるけど、それは求めるものがそうだからってだけのこと。

まー、男でも女でも人事管理上の面倒臭さがあって、女は女の面倒臭さを知ってはいるけど、男は男で面倒臭いことがあるわけで、「どっちが管理のコストが低いか」は相対的なものに過ぎない。「男だけ」の職場に女を入れるとか、その逆とかだと「混ぜる」ってことにかかるコストは小さくないとは思うが、たいていの職場は両方いるものだから、あんまりそれに神経質になるものでもない。比率が極端だといろんなことが起きたりするんだけど。

とか考えると、

そもそも「女子率」なんてものを考える方がナンセンス

なのだ。その環境にとって成果の出る集団を作った時に、男女比を計算してみた「結果」として「○%」になっているというだけであって、つまりは「統計」でしかない。

ここに、「女子率×%」なんて目標を設定する馬鹿らしさの芽がある。

最初に「女子率」なんてものを設定するということは、

成果や能力以外のモノサシを使う

ということだ。つまり、現状目標の「女子率」が低ければ、女子に対する評価を甘くするということだし、逆なら逆だということだ。ということは、どっちに転んでも

性別で差別している

ということに違いはない。現状が公平な評価の結果、「女子率」が高かったり低かったりするのは、それは「公平な評価」の結果に過ぎない(あたりまえ)。それをあえて変えるということは、現状が公平な評価をしていないか、将来公平でない評価を持ち込むということを言っているに等しい。どっちに転んでも、あまりいい評価をする環境じゃない。

おそらくは、今まで「女性だから」という理由で採用を躊躇して来たということを反省して改善しようとか、そーゆーことから言っていることなんだろうけど、それは現状は性差別が存在していると白状しているようなものだ。

職場で必要なのは、

公平感のある評価方法の提示

であって、それ以上でもそれ以下でもないはずだ。故に「女子率を×%にします」的な宣言をするというのは、あまり賢い宣言ではない。まぁ最高に好意的に評価をして、「不祥事が発覚する前に謝罪している」程度のことに過ぎない。また、普通に考えれば環境なんて「宣言」くらいで変わるものでもないので、

ブラック企業宣言

と見えなくもない。

PS.

件の話はサイバーエージェントなのね。

サイバーエージェント、女性エンジニア採用強化 男性と同比率へ

最初に書いたように、特定の会社をdisする意図はないので、この記事に書かれていることへの言及はしません。