特許訴訟と交通事故

「特許訴訟」と言っても、被告になる側の話。といっても大した話じゃないんだけど。

今時、何か商売絡みのことをすれば、どこかで誰かの特許に抵触する。そんな特許制度自体の是非はここでは論じない(コメントにも禁じる)。そのリスクは常に存在している。

大企業では、そうならないように「知財部」というのがその辺のことをやってくれていて、一応調査はされている。しかし、そんな部署を持つだけの力 のない企業や個人が調査できる程、特許というのは簡単ではない。いや、知財部があるようなところでも、気がつかない特許で訴えられるというリスクは常に存 在している。「こっち側」で調査したところで、「あっち側」がどうするかは「あっち側の勝手」であるから、訴訟リスクはどうやっても0にはならない。単に 発生確率がいくらか変わるだけである。0にするには、何も作らないことだ。

これはよく考えてみると、交通事故に似ている。運転技術を上げたり、注意するようにしていても、「もらい事故」なんてのは回避が難しい。どれだけ工夫していても、道路を使う限りは0にはならない。0にするには、道路を使わないことだ。

交通事故の場合、いろいろ工夫して発生確率を下げる。しかし、完全に発生確率を0にしてしまうことは不可能だという了解があるので、そういった時 のために「保険」に入る。保険料率はいろいろ計算されて、保償額に見合った保険料を払うことになり、「万一」の時には保険が下りる。

特許も特許訴訟にならないために、いろいろ工夫をするわけであるが、完全に発生確率を0にしてしまうことは不可能である。ところが不思議なこと に、多くの人達はなぜか発生確率を0にする努力はするが、「万一」の話はあまりされない。最近になってSCO事件の絡みとかで「訴訟費用を持つ」みたいな 話も出て来ているが、「0にする」の方がなぜか強い。

世の中のたいていの「どうやっても0にできないもの」を0にする努力は、0に近付けば近付くほど難しくなる。だったら、その努力は「そこそこ」のところを止めておいて、「交通事故」と同じ手法を使えば良いように思うのだけど。

損害保険とかがやればいいと思うのだけど、やってないのかしらん。

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This entry was posted on1月 21st, 2005 at 16:33:18. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0. Both comments and pings are currently closed.

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