悔しいことに「ブラック企業」かどうかは、消費者には関係ないのよ

この前のエントリ

GIGAZINEの「求人」はまぁ妥当

のコメントに、この増田コピペがあった。

これの真贋を問うつもりはないけれど、これはナンセンス—とゆーより、「利敵行為」だ。

仮にこれが本物だとすれば、まぁ確かに気の毒だなぁと思う。ただ、そのことについては既に、件のエントリのPSに「ダメな点」として書いている、

クビにした人の悪口を書いた

ってことで終わりだ。

で、まぁ仮にこれが本物であるとして、我々「消費者」に何が関係があるかと言えば、残念なことに(幸いなことに?)何の関係もない。「消費者」は「良質な商品」が「適正価格」で提供されていれば良くて、それ以上でもそれ以下でもないからだ。最近、「グリーンエネルギー」を使っているらしいiDCの話とか出て来るけれど、「消費者」としては、何が楽しくて他人のオナニーに付き合わされるんだと思うだけだ。iDCの価値は本来そんなところにはないからね。これは最近流行りの「フェアトレード」も同じで、そのこと自体は単なるオナニーに過ぎない。

「こんな環境で良質な記事が書けない」って言うのは結構だし、それは同情するべき面があるけれど、それは読者にとってはどうでもいい。そもそも

良質な記事

ということに対してのモノサシは人だ。2ちゃんのコピペブログでも結構なアクセスがあるわけだし、芸能人の内輪ウケ番組でもそれなりに視聴率があるわけなので、「良質」って何なのよってことは、考えれば考える程わからなくなる。てか、それは「商業メディア」というものが生まれてからの永遠のテーマだ。だから、ここでは「良質」の中身については言及しない。

もちろんそういったことは「継続性」ってのも大事で、「良質な記事」を書いている記者がないがしろにされていれば、「それは困る」と思うのも「消費者」だ。そういった意味では、「記者の待遇」ってのも記事の質を担保するのに大事なことだから、「記者を大事にしてあげて欲しい」とか思うものだ。「グリーンエネルギー」とか「フェアトレード」とかってのも、そういった意味では無意味じゃない。

でも、それは「良質な記事」が書かれているという前提の話だ。「良質な記事」を書かない記者なんて、むしろいなくなってくれる方が「質の良くない記事」を見なくて済むだけ良いし、「質の良くない記事」ばかりのメディアなんて消えてしまえばいい。全体の記事が減ってしまっても、足りないと思えば他のサイトを見ればいいだけだ。申し訳ないが、これが

自由競争

って奴だ。「人道的」には大変申し訳ないんだけど、むしろ多少ブラックなくらいの方がいい。件の「コピペ」を書いたのがどの記事を書いた人か知らないが、あの程度のことしか書けない程度の記者だったら消えてもらって結構… というのが、「消費者」の冷たいところだ。

ところで、私が前のエントリで、「炎上マーケッティング」と言ったのは、単にそーゆー言葉を使ってみたかったって理由からじゃない。この場合はそれが「マーケッティング」として有効なケースだと思ったからだ。

元のエントリでGIGAZINEの編集長が「泣き言」を書いたり、どう見てもブラックです本当に(ry なことを書いたりしているのは、おそらくは

完全に仕込み

だ。全て狙って書いてる(場合によっちゃ例の増田もその一環かも知れない)。それは、このことでエントリが炎上しようが、編集長の人格が破綻してるということが露顕しようが、あるいは記者を安い給料でコキ使っていることが露顕しようが、本来のサイトの価値を何ら毀損しないとわかっているからだ。「消費者」はそんなこととはほとんど無関係に、

良い記事を好み
悪い記事を嫌う

だけだ。ウェブに上げられた文章なんて特にそうで、私の雑文のようなところでも、「良い記事」があればブクマも増えて人も来る。あー、もちろんここで言う「良い記事」ってのは「ウケる記事」であって、内容が良いとか悪いとか関係ないよ。ブクマやアクセスが増えたって、ウケただけであって書いた奴が偉いとは限らないんだから。まぁそんなことはどうでも良くって、つまるところは表題のようなことなわけだ。

そこで、そういったことを曝け出したところで、サイトの価値を何ら毀損しないとわかれば、

アクセスさせたもん勝ち

だ。だいたい広告業界には「悪い宣伝はない」という言葉があるくらいで、多少そのものの価値を毀損しても、露出した方が得って常識がある。実際に

これまでの過去の募集を大きく上回る前例のない数の求人が来ており、激励する文章も想像を絶するぐらい多く送られてきており、非常にありがたい限りです。

とか言っちゃってるくらいなんだから。多分今のところは大成功してる。

まぁそんなわけで、善悪とかお行儀が良い悪いとかを別にすれば、完全にGIGAZINE編集長の作戦勝ちってところ。計らずも宣伝に協力してしまったおまいら御苦労様ってことだろう。

悔しい? 悔しいんだったら、表題のことと「悪い宣伝はない」ってことを覚えておくといいと思う。「アイドルのブログ」みたいなところは、下手に炎上させると本来の価値まで毀損しちゃうから、炎上はマーケッティングとして使いにくいけどね。

悔しいことに「ブラック企業」かどうかは、消費者には関係ないのよ” への4件のコメント

  1. >クビにした人の悪口を書いた

    それも含めて「釣り」なのだろうと。
    見事に乗っかっているんですよ、向こうの手口に。このブログも含めて(^^;

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