増田にかわいいエントリが。
とても初々しくていいエントリ。この最初のところにある、
「東京人は他人に無関心」「東京は危ない所」「東京人は無愛想」そんな噂を聞いたことがあり、内心ビクビクしていました。
ってのは、田舎ではよく言われること。でも、個人的な経験で言えば、表題のように思う。
私が東京に初めて来たのは20過ぎていて、富士通のLispの研修だったと思う。東京と言っても、確か荻窪だったので、とっても田舎だ。宿は立川だったと思う。お陰で「東京らしい」ということはまるで経験せずに帰った。だから、増田のように初々しい体験的なものはなかった。
その後、何度か東京に仕事で来るようになり、いつしか住むようになった。住むようになったのはもう40近くなってからだ。
度々来ていた時に思ったことは、東京の「余所者」に対する対し方が心地良いということ。一言で言えば、
ドライで優しい
ということだ。渋谷の真ん中(多分109のところ)でクレジットカード入れの名刺入れを落とした時はちゃんと戻って来たし、歌舞伎町でパスポート入りの鞄を忘れた時も戻って来た。原宿の駅では、ぶ厚くなった財布が誰も手をつけないままで、わかりやすい場所に放置してあった。持ちものや小銭を落とした時には、頼みもしないのに拾ってくれる人がたいていいた。別に増田のような「かわいい女子高生」でなくても、金髪の怪しいおさーんでも、人々は助けてくれる。
落としものをネコババするような文化がほぼないということ、ちゃんと届けられてちゃんと帰って来るということに、それまで言われていた「東京は他人に無関心で危ない」という「常識」をくつがえされた。
ドライなだけかと言えばそうでもない。
今住んでいるあたりが下町のせいか、「お隣りさん」はちゃんと声をかけてくれる。サーバ室で借りている物件の隣りは町工場なのだけど、顔を合わせれば向こうから挨拶をしてくれるので、こっちもあわてて返す。わりといい感じの暖かさがある。
田舎に住んでいる人はたいてい、「自分の土地は人情にあふれる」的なことを言うが、個人的にはこれは
大嘘
だと思っている。いや、実際人情にあふれている。これは否定しない。でも、それは日本中いや世界中どこでも「自分の土地」であれば人情にあふれているものだ。そこに長く居住していれば、だんだん「同化」して行き、身内的な扱いを受ける。それは当然なのだ。しかし、たいていの「田舎」では、同化していない者、いわゆる「余所者」に対しては、どうしようもなく冷たい。それが「田舎」というものだ。本当に人情にあふれているのであれば、「余所者」に対して優しくなければおかしい。
私は東京では「余所者」だ。いくら下町に住んでいるとは言え、長年そこにいるわけじゃない。地域の集会の類に出ているわけでもない。でも、この辺の人達はとても優しい。
昔々、私が学生だった頃、付き合ってる彼女の家に遊びに行ったことがある。当時の彼女の家は電話の市内局番もないような田舎だった。しかし、その田舎で私が遊びに行ったことは、すぐ周囲に知れてしまっていた。私の実家もたいがい田舎なんだけど、彼女の家のあたりの人達の田舎っぷりには呆れたと同時に恐怖を感じた。
住人全てがストーカ
状態なんだから、怖くないわけがない。
これらのことはあくまでも私個人の経験と、それに基く感想に過ぎない。違う経験をしている人が違う感想を持つことは、当然のことだと思う。ただ、件の増田を読んで、いわゆる「東京怖い」「田舎は人情」的なことについて否定的なことを経験した者だっているとゆーことをネットに流しておきたいなと思ったので書いてみた。
PS.
ネコババしないのは日本の常識的なブコメがあったんだけど、某西日本の都市ではお巡りがネコババして当然みたいなことを言ってたし、実際落としたものが出て来なかった。あー、でもあそこ日本から独立したらしいしなw
↑だって山田花子がそう言ってたじゃん。いや、このネタはまたいつか。
ピンバック: Tweets that mention 東京はいいところだし、田舎は怖いところ | おごちゃんの雑文 -- Topsy.com
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『住人全てがストーカー』:凄まじく適切な例えでワロタw ホント田舎は人の事放っておいてくれませんよね。勘弁してほしいです。
田舎といっても大阪府内であり奈良より場所で
まさに田舎なんですが
先月中旬に一度里帰りしましたが
山があり川がありブドウ畑があり田園風景が
広がり家も広々としており牧歌的な雰囲気なんですが、
隣近所の目も厳しい上に不便だし、
ここでは暮らせないだろうって思いました