ネットで実名を出す時に大切なこと

いわゆる顕名匿名論争はもう飽きてるんで、そういった類の話ではない。

今回は、うっかり実名が出てしまったとか、実社会活動がネットでいろいろ書かれているとか、そういった類の話。

お仕事絡みの話なんだが。

ある人から「どうもネットで悪口を言われているようなんだけど、どうにかなりませんか」的な相談を受けた。調べてみると、結構いろいろなことが書かれていたので、凹むのはしょうがなかろう。それは「過去の悪事」に関することなんだけど、ネットでは「時が止まる」ことはしばしばあることなので、いつまでも「過去の悪事」ベースでいろいろ言われてしまうことはままある。

解決案の具体的なことについては、お仕事なので省略。ただ、その戦略を説明する時に、2つのことを言っておいた。それは、

  • 正直
  • 毅然

ということ。

件の「過去の悪事」に関しては、それは「事実」のようだ。だから、ネット上でそれを隠しても無駄だ。いくら隠しても露見するのがネットだからだ。たとえば、2ちゃんに何か書かれた時、その書き込みに削除依頼を出すことは不可能ではない。しかるべきルートで言えば出来ることであるけれど、「ネット上のメディア」は2ちゃんだけじゃない。魚拓もあればブログもある。それらの全てに「削除依頼」を出すことは不可能だ。また、一時的にそれが出来たとしても、事実が消えたわけじゃないから、またどこかで復活するに違いない。

そうなったら、「事実」に対しては「正直」になるしかない。開き直りはみっともないけれど、

「ええ、ありましたとも」

と言える程度には「正直」でないといけない。隠せばバレる、そしてツッコまれる。そして、「隠した」という事実が語られてしまう。

と同時に、それに卑屈になってもしょうがない。いかに「悪事」とは言え、その時には信念を持って行動していただろうし、そうでない小悪事であるなら反省をするべきだ。だから、そういった「消すことの出来ない事実」に対しては「毅然」とした態度を取るしかない。

これは別に悪事に限ったことじゃない。ネットで「実名」で語られてしまうようになってしまったら、卑屈な行動を取るべきじゃない。「毅然」とした態度であるべきだし、「毅然」とした態度でいられるような行動をするべきだ。何にせよ、この2つは、これから何10年続くかわからないネットの時代を生きて行くには、重要なことだろう。

ということを書こうと思っていたところで、エイプリルフールが過ぎたわけだ。エイプリルフールはどうでもいいんだが、

円谷の毎度懲りすぎエイプリルフール、今年は5つのブログが同時に立ち上がる

を読んでいて、もう一つ大事なことを発見した。それは

キャラ立ち

だ。それもオリジナリティを持ってのキャラ立ちだ。

件の企画は、ネット上の諸々のパロディなわけだけど、普通にネットをウロウロしていれば、多分どれも元ネタがわかるはずのこと。つまりはそういったことだ。

これは別に「有名だ」ということではない。と言うよりも、「有名になるため」に必要なことだ。ということは以前にも書いた。

実名を裏付けてしまうのは自分である

件のエントリを書いた時には、「ネットライフとして有名」をポイントにしていたのだけど、結局これはもっと広く「ネットの上で有名」でも同じことだ。ネットの上でうまくブランディングしなければ、ネットに生活の軸足を置いていなくても、いろいろ不都合が起きる。自分から積極的に情報を出して、うまくブランディングしてやらないと、「雑音」の方が力を持ってしまう。

まぁそんなわけで、ネットで実名を出す場合には、

  • 正直
  • 毅然
  • 個性

が大切なわけだ。この辺をうまくやらないと、いろんなことに「負け」てしまう。