ラヂオを聞くようになった

ちょっと前から、「真空管ラヂオ」が欲しくなったので、ヤフオクや骨董屋で見つけると買って来ていた。

真空管ポータブルラヂオ

真空管ポータブルラヂオ

真空管ラヂオ

真空管ラヂオ

これまで、動作確認したらそれで満足していたのだけど、実用に使ってみることにした。

具体的にどんな「ラヂオ」かということは、深入りするつもりはないけれど、片方はポータブルで、67.5Vを必要とする。昔はそれ用の電池があったのだけど、今はないので9Vの電池を8本直列にして使うようにしている。

電池

電池

こんなの使えるのかって気がするんだけど、別にどうって問題もなく使える。電圧が高めな分、感度もいいようだ(本当か?)。

もう片方は普通の据え置きラヂオなんだけど、この時代には珍しくFMも受信出来る。まぁこんなのを入手して喜んでいたわけだ。

この手のものの常として、適当に通電してやらないと電解コンデンサあたりが腐ってしまう。そこで、たまに動かしてやるんだけど、その時にふと「ちゃんと使ってはどうか?」ということを思い立ったわけだ。

とか言っても、BGMの候補としては、既にiTunesはあるし、ニコ動だってあるし、どうしてもラジオが聞きたかったらトランジスタラジオだってある。だから、何も消耗品である真空管を使ってまで「ラヂオ」を聞くこともない… と思っていた。

ところが、実際にNHK第一を聞いてみると、意外に具合がいい。音は耳に刺さらないし、内容もまったりとしている。おまけに、適当に「ながら」をしつつ作業をするのに邪魔にならない。いい具合にニュースとかも入って来る。あらゆる意味で悪くない… いや、むしろ「ある」と言って並べたものよりも良いのだ。

もちろん音質は昔の音質だ。Hi-Fiとはほど遠い。おまけに中波のAM放送。メディアとしては終わっている。でも、聞いていて不快じゃないし、具合もいい。

音質という意味で言えばそれは当然で、昔のものだからHi-Fiには遠い。でも、その分中域が盛り上がった特性をしているので、人声を聞くのには向いた特性だ。放送としてのイコライズも、その辺が良くなるようにしている。そして、それは人が聞いていてイラっとしない音質になる。下手にHi-Fiだと、音の硬さでイラっとするのだけど、そういったことがないのだ。

放送としても、中波AM放送の聴取者は、老人と「ながら」族だから、やたらにテンポの速いものではなくて、まったりとしている。アナウンサのしゃべり方も、やたらに速くなく、噛んで含めるようだ。1時間に1度くらいニュースが入るというテンポも悪くない。

こうしてみると、「真空管」であることや、「中波AM放送」であることは悪くないし、ソースとしての「NHK第一放送」も悪くないのだ。むしろ、いい具合にバランスしている。

これ自体は良いことなんだけど、現代のテンポでは不満なんだろうな。新聞やテレビよりはずっと良いメディアだし、「ながら」向きでもあるし、優雅でもあるのだけど。

俺、IT業界引退したら、真空管作る会社やるんだ

って思ってるんだけどねw

ラヂオを聞くようになった” への4件のコメント

  1. >67.5V
    これくらいになると電池でも感電しそうですね。

    もう20年以上前ですが、実験で使っていた90Vの電池を交換しようとして、つなぐためのスナップを両手ではめ込もうとしたときピリっときて驚いたことがあります。

  2. もちろん感電すると思います。

    体調によると思いますが、手が湿っていると、12Vくらいでもビリビリ来ますよ。

  3. オーディオの真空管は珍しくないのよね。それを好きって言う人も、なんとなく理解してもらえる。

    ラヂオとなると、それが急に少なくなるんで、なんでもないパーツが馬鹿高いとゆー。

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