プロ野球と日本医師会

プロ野球のことなぞ知ったこっちゃないと思っていたのだけど、元上司から電話がかかって来たとゆー。そーいやー私は日本医師会から給料もらってるよ。子供の小使いほどだけど。

オリックスの宮内さんは、総合規制改革会議議長である。そのこともあって、日本のしょーもない規制を撤廃するための発言をあちこちしている人であ
る。と言うか、その発言の権威付けのために議長をやっていると思われる。この規制緩和の中には病院の株式会社化といったことや、外資の参入を認めさせるこ
とも含まれている。

これに対し、日本医師会はいろんな大義を持って反対している。これは「自分たちの商権を守るためだろう」という声もあるが、医師にしてみればむし
ろ株式会社化した方が個人的には都合がいいことが多いので、多分「大義」の方が大きいのだろう。実際、「タテマエ反対、本音賛成」の医師は少なくない。で
もまぁ反対は反対らしい。

件の宮内さんは医療にも規制緩和が必要と説く。これにはこれなりの「大義」があるだろうから、このこと自体には触れないでおく。規制緩和の具体的な内容を見ないでおけば、規制が緩和されることそれ自体はそう悪いことではない。

もっとも、規制は日本のようなリソースの少ない国では、社会の安定化のためには必要なものもある。「アメリカ的自由」では規制は全て悪であるが、
「ヨーロッパ的自由」の中では必要な規制もあると考えられているので、一概に良いとか悪いとか言えるものではない。規制がなくなっても期待されるだけの市
場参入がない世界もあるし、無闇に入られて困ってしまった世界もある。

そんなわけなので、ここでは「どっちの主張が正しい」と言う気はない。

ここで問題にしたいのは、医療に対して「規制緩和しろ」と声高に言っておきながら、プロ野球のオーナ会議の一連の出来事は、規制緩和とか改革とかとは程遠いものであったことである。まぁその辺は、私よりも他の人達の方が詳しいだろう。

まず、自分のいる世界の「オーナ会で承認」といった恣意的なハードルがある世界の改革をしてから、他の業界にちょっかいを出すべきである。