鶏肉のステーキ(のようなもの)

週に1度くらいは肉の塊が食べたいと思う。前回はビーフステーキだったのであるが、今回は違ったものを食べようと思い、鶏肉でステーキのようなものを作ってみた。

鶏肉は腿を使う。胸肉はあっさりしているのだが、味の深みに欠ける。煮物とか棒々鶏の類には良いのだが、焼く時にはイマイチだ。焼く時には腿がいい。

というわけで、鶏の腿肉を買って来る。今回は700g400円くらいのブラジル産だ。前回のオーストラリアビーフが700g1200円したことを思うと、1/3だ。ブラジルの方が遠いんだけどな。この肉を半分づつ2日使う。1日分がなんとたった200円だ。

まず、玉葱をスライスする。スライサー大活躍だ。大き目の玉葱の半分くらいもあれば良いか。別に多いからと言って困ることはないし、無駄にはならないから量のことはあまり気にしなくて良い。これを水にさらさないで「鍋に」入れておく。

肉は適当に塩だの胡椒だのをしてみて、さっきの鍋に入れる。多分これでは塩が足りないと思うので、さらに塩を足してグチャグチャに混ぜる。混ぜるだけではなくて、揉んでみるのもいい。要するに玉葱で鶏肉のマリネ状のものにする。適当に混ぜて放置の後、油を入れて混ぜておく。

中華鍋に火にかけ油を入れる。鶏肉は焼くと鍋にくっつきやすいので、油は多目にしておくと良い。どうせ油なんて安いものだ。ここでケチると面倒が起きて油をケチった分以上の手間がかかるので、ケチってはならない。

ここにさっきの肉を入れる。玉葱は焦げてしまうので、なるべく取り除いておいた方がいい。ちなみに、鶏肉は皮目の方から焼くものだ。入れたままにすると焦げつくので、入れた直後はしばらく鍋をゆする。

腿肉はかなりの厚さがあって火が通りにくいし、牛肉と違ってレアがそんなに嬉しいものでもないので、弱目の火でじっくり焼く。はっきり言って、なかなか火は通らない。辛抱強く火を通す努力をしよう。皮の側が適当に焼けたら、ひっくり返してさらに焼く。この時も焦げつかないように、鍋をゆする。

肉を焼き始めるのと同時に、さっきの玉葱の鍋を火にかける。既に油も入っているので、そのまま火にかければいい。火にかけて混ぜておくだけで、何やら適当なものができ始める。弱火で炒めるのがいい。

ここに、前に作った「椎茸のバター炒め」の残りを投入する。実はやや作り過ぎてしまっていた上に、やや鹹めの味(御飯があるとちょうどいい味なのだが、私は家では御飯を食わない)になってしまっていたので、こういった「ソースの元の材料」にするにはちょうどいい。これを混ぜてさらに炒める。時間は肉が焼けるくらいまでだ。

肉が程良く焼けたところで、この「玉葱椎茸複合体」の中に、その肉を投じてしばらく煮る。「煮る」と言ったが、それくらいの水気はあるはずだ。ちょっとだけ煮たら完成。肉に適当に玉葱を載せて食卓へ。

食ってみると、これも「俺って天才?」って思うくらいの味になっているはずだ。前のビーフステーキの時もそうであったが、ソースの主役になっているのは玉葱である。玉葱を上手に使うのが、この手のものを成功させる秘訣であろう。