前に何度か書いているけれど、味噌、醤油、カレー、塩には互換性があると思っていい。この互換性とは、「カレー味にしておいしいものは、味噌味でもおいしい」的な互換性だ。
チャーシューはよく作るし、世間でもよく作られるのだけど、これを味噌でやってみた。味噌と豚はよく合うので、美味しくないはずがない。
チャーシューにも流儀がいろいろあるのだけど、要するに「濃い味の液体で肉を煮る」というのが、基本原理だ。普通の流儀のチャーシューについては、
を参照のこと。ここにある「醤油」を「味噌」に換えるだけでいい。
と、これだけで話は終わりになるのだけど、全く同じではないのであえて書いておく。
今回使った材料は、
- 乾燥ニンニクスライス
- 紹興酒
- 味噌
- 味醂
- 醤油
- 塩
だ。別に「乾燥ニンニクスライス」である必要性は全くないのだが、あったので使った。これを300ccくらいの水で戻してから火にかける。ここに塩、醤油をちょっとだけ加える。これは味噌は意外に塩分が少ないからだ。チャーシュー的に十分な塩分になるように味噌を入れると、汁がドロドロになってしまい焦げたりしてしまう。そこで、塩分を補ってやるわけだ。
煮立ったところで肉を投じる。私は例によってハナマサの豚バラだ。肉を投じると共に、味噌も入れる。味は味噌汁よりも豚汁よりも、さらに辛くしなきゃいけない。「これは飲むものじゃない」的な濃度だ。まぁ既に塩やら醤油やら入っているので、そんなに大量でなくても何とかなるけど、豚汁よりも多く入れることになると思う。
濃度の目安を簡単に示すことは出来ないけど、たとえば「味噌漬け」なんてのはほとんど味噌そのまま(味醂や酒でいくらか薄くなるけど)なんだから、それくらい辛くても平気だということだ。逆に、豚汁の豚肉だってそれなりに美味しく食えるわけだから、それくらい薄くても平気だということでもある。だからまぁ、その間の適当なところにしておけばいい。濃ければ早く味がつくというだけだ。
汁が少なければ、紹興酒を加えるなどする。まぁ量に関係なく紹興酒はケチケチしないでいっぱい入れるといい。甘めの味が好きな人は、味醂を加えるといい。まぁ味醂を加えるのは良し悪しなんだけど。
後はしばらく煮ると出来上がり。長く煮ると脂が溶けるので、これはこれでいい。
肉は小さめに切っておくと早く味がつくので、急ぐ人は小さめに切るのがいい。でも、あまり小さくすると煮直した時に劣化しやすいし、そもそも小さくて寂しいので、ほどほどに。
チャーシューは暖い方が美味しいんだけど、冷たい方が切りやすい。私は冷えてから切ることにしている。冷えておいしくない分は、電子レンジで暖める。
味噌チャーシューのいいところは、出来上がったタレだ。これは次回作に使うことだけではなく、いろいろに使える。茹でた麺にかけて食ったりすると、そりゃもうたまらん。醤油味でも同じことが出来るけど、味噌だともっと美味しい。
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