「東京オフィス検索」は「利用」しない方がお得

ギークビルの時にもにょった話。

本当は「使ってはいけない」と書こうと思ったのだけど、個人的経験だけで断定的なタイトルにするとgdgd言う奴がいるし、担当者依存ということもあるので、弱めの表現で。でも、本当に個人的には「使ってはいけない」と自分に言い聞かせておく。

「怒り」だけではなくて、ネットサービス的にもいろいろ思うところがあるので、メモ代わりに。

オフィス物件の検索には、「東京オフィス検索」はとても便利。

東京オフィス検索

検索機能は充実しているし、物件情報もそこそこ新しい。会員登録しておくと、さらに便利。だから、事務所が欲しい人は登録しておくといい。

それはいいんだけど、ここを利用して物件契約する、つまり「利用」することはあまり頭いいと言えない。

ここで申し込むと仲介手数料は無料と書かれている。じゃあここの実入りはどうなるかと言えば、成約した時に「サービス利用料」として10万払うということになっている。

賃貸オフィス検索利用ガイド

STEP.6 ご請求

お問い合わせから成約に至った場合に限り、サービス利用料として10万円(税別)を頂いております。加盟店がお客様から仲介手数料を頂くことはありませんのでご安心下さい。どのような物件であってもサービス利用料のみでサービスを提供させていただきます。

不動産屋の仲介手数料はいろいろ不透明なので、このようにシステム化されているのは、大変いいことだ。

ところが、大変残念だけど、これは

なのだ。我々は「仲介手数料」を取られている。

以下、起きたこと。

当初、ここの検索で物件の目星をつけて、その見学希望ということで申し込んだ。その物件はまぁ程々だったのだけど、「担当加盟店」の人からの電話に事情を話し、他に適当な物件があったら紹介してくれと頼んだ。まぁこの辺は常識的なこと。

その後で、「そう言えば近所の不動産屋に1棟貸しのビル物件あったよな」と思い出して、その物件のことも調べてくれるように頼んでおいた。とは言え、その物件は表のネットに出ていない物件(不動産の情報ネットは一般人も各社のサイト経由で見えるものと、不動産屋にしか見えないものとがある)なので、その不動産屋に出向く。まぁ「街の不動産屋」にありがちの対応をされ(要するにいろいろ足下を見られたわけだ)、不快に思っていたのだけど、「担当加盟店」もその物件を紹介してくれた。まぁ見学の時には「近所の不動産屋」がいて、お互い気まずい思いをしたわけだがw それが「強い保証人求む」のエントリの元になった物件だ。

「担当加盟店」の方は、空気を察したのかリスクヘッジしたのか、他の物件も紹介してくれた。たまたま実にオイシイ物件があったので、そこに決めて契約に至る。もっとも、その物件を扱っているのは、うちの近所のそれなりに大手のところ… つか、「御自由にお取り下さい」と物件案内を店先に出しているので、間取り図マニアとしては新規物件が出る度に取っているくらいの、一方的ではあるけど馴染みの不動産屋だ。

まぁ「担当加盟店」様にはいろいろお世話になったので、多少値切りながらも「仲介手数料」を払うことにした。実際いろいろ付き合わせたからね。担当者も「うちにもちょっと下さいよ」と言って来てたし、その辺ケチケチするのもどうかと思うし。

と、これだけなら別に何もおかしいことはない。「仲介手数料」もこちらは厚意として払っているわけなんで、それに腹を立てたらおかしいわけで。実際、よく働いてもらった。

ところが、手数料の請求書が来たあたりで、「???」と思うようになった。もっと正確に言えば、振込口座番号をメモするところで、おかしいと思った。なぜなら、「東京オフィス検索」と「担当加盟店」は、

同じ銀行同じ支店で口座番号が1番違い

なのだ。普通、こんなもん狙っても出来るもんじゃない。同時に開設申込でもしない限り、そんなことまずない。いや、そりゃ絶対にないってわけでもないだろうけど、まぁおよそないはずだ。つまり、「東京オフィス検索」と「担当加盟店」は、同時に口座開設申込が出来る関係だということを意味する。

まぁこれだけなら「容疑」のレベルなのだけど、何の偶然か「担当加盟店」から移転のお知らせの郵便が届いた。ふーんと思ってよく見ると、差し出しの会社が

「東京オフィス検索」と「担当加盟店」の連名

になっている。しかも、住所とFAX番号が同じだとゆーwww つまり、この2つの会社はFAXを兼用する仲なのだ。さすがに電話番号は違うけど。

つまり、件の説明ページに書かれている「どのような物件であってもサービス利用料のみでサービスを提供させていただきます。」というのは、極めて嘘に近い本当でしかない。事実上同じ会社が看板を変えて二重に請求しているわけだ。しかも、こっそり耳打ちするように求める。会社情報を見る限り別々の関係のない会社に見えるのだけど。

最初からこれが「全部でこれだけ戴きます」と書かれているのであれば、別に構わない。額だけで言えばそんなに高いわけでもないから、素直に払う額だ。とは言え、説明ページに「10万ぽっきり」と書かれていて、「いろいろ手間かけたしな」ということで別途払わされたというのは、もにょる。しかも「別の会社」という顔をされたというのも、なんか騙されたみたいで不愉快だ。同じ会社とわかっていたら、「それは料金の中だろ」と言えば済むはずだし、それで厳しいようであれば「システム利用料」の設定がおかしいということになるわけだ。払うにしろ値切るにしろ、納得することが出来る。

「担当加盟店」の働きを評価すれば、「東京オフィス検索」は結果的に何の役にも立ってない。システムの利用のよる成約じゃないから、「システム利用料」を払ういわれはない。「担当加盟店」が頑張ってくれた結果の成約だ。だから、「担当加盟店」に払う金はあっても「東京オフィス検索」に払う金はない。

元々、「街の不動産屋」というのはこの手の不透明なことが横行している。特に敷金礼金保証金のあたりは、いろいろ不透明なものがある。その他のことでも、不動産屋で不愉快な思いをした人は少なくないだろう。「釣り物件」に騙されて入って… なんてのは、太陽が東から昇るくらい日常的だ。そういったことを嫌う人達が、こういったシステム的なもの、透明に見えるものを求める。ここにニーズがあり、ここにビジネスがあるとも言える。だから、ネットのサービスにはそういったことを求めるものだ。

ところが、ネットサービスであっても、結果的にこのような「騙された」と感じることが起きてしまうと、「自衛」ということを考えなきゃいけない。つまり、この手の検索サイトは、あくまでも検索だけに使って、その先は個別にやれということになる。そうすれば、こういった不快な思いはしなくて済む。余分な「サービス利用料」も払わないで済むわけだ。

元々ネットのサービスだけでは金を生みにくい。これは業界人にとっては常識で、そこでいかに金につなげるかが頭の使いどころだ。その中で「東京オフィス検索」のようなビジネスのやり方は頭がいいと言える。「検索はタダで自由にドンドン使ってね。成約したらお金を払ってね」というのは、利用者にとって金を払いやすい。だから、こういったサービスはどんどん伸びるべきだし、ある意味ネットサービスの一つの方向性でもある。

ところが、こういった形での「二重取り」をするようであれば、結局頭いい人達は「中抜き」をするようになるだろう。今回の例で言えば、「東京オフィス検索」はあくまでも検索にだけ使って、実際の契約には物件を持っている不動産屋に直接出向くことになる。仮にそれで多めに手数料を取られても、「騙された」と思うことがない分すっきりする。「保証金積み増しで信用確保」という手法も、間に何重も人が入らない分楽に出来る。

とか考えると、「東京オフィス検索」の今回のやり方は、あまり頭のいいことではないと言える。まぁ私のように少額のことをブチブチ文句言うような客なんて、最初から客だと思ってないかも知れないけれど。

PS.

中の人から電話があったので、誤解を生みそうだと指摘された部分について追記。

「加盟店」に支払った「仲介手数料」は、家賃の0.5ヶ月分。「東京オフィス検索」の料金は10万円なので、トータルで言えば普通の仲介手数料よりは少なくて済んでいる。だから、払った額ベースで言えば、私は何の不満も持つ必要はない。多分、普通に仲介していれば1ヶ月分くらい取られている。

じゃあ何で「利用しない方がお得」と言うかと言えば、その「0.5ヶ月分」が不透明だからだ。「東京オフィス検索」にはそんな金はいらないと明記されているのに、「加盟店」がこっそり客に請求するようなことをすることが良くないと。

「東京オフィス検索」は「利用」しない方がお得” への1件のコメント

  1. こんにちは。
    いや〜、仰ること極めて同感です。
    じつは、当方も現在の事務所を探すとき検索いたしました。
    結局利用はしませんでした。
    だって、宅建の法律で云うとこのシステム利用料は極めてグレーだからです。
    こうした費用は、原則全て不動産会社が持つことになっています。
    物件の案内に要する費用は顧客に請求してはいけないからです。
    これ、訴えれば限りなく勝てそうです。
    そもそも、おおやけでこんなグレーなことする連中はろくなモンじゃない。
    しかも、直接不動産会社が案内するなら分かるが小生のときは、この検索会社が案内しにきました。これは、完全に宅建業法違反です。
    ということで、目当ての物件がある地域の不動産屋さんに飛び込み
    「ネットにこんな物件有るみたいだと出てたんですが扱ってます?」と聞きますと差がしてくれました。結局、そこの不動産屋さんと親しくなり、手持ちのもっと安く借りられる条件の良い物件を紹介してもらいそれを借りました。
    こんな時代だから、怪しい会社とはつきあわないことですよね。

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