「医療費のお知らせ」

社保から「医療費のお知らせ」が来た。

いったいこれは何の役に立っているのだ?

記録を見ると、扶養家族込みで年間4万円強の医療費を使ったらしい。「4万円」と言えば、月々に私が払っている保険料と大差ない。会社の負担分も含めれば、

月々の払いの半分

よりちょっと多い程度だ。だから、別に「使い過ぎだゴルぁ」と言われるスジアイなぞない。

まーそりゃ社会保険全体の構造からすればほとんどが老人が使っているわけだし、いずれ私も使う側になる。そういった「財布の都合」を考えれば、保険の支出は少ない方がいいとは思うのだけど、「年間4万円」程度を節約させたところでどうなるもんでもない。そこに

このお知らせは、医療費の額等をお知らせすることにより、被保険者とそのご家族の皆様に健康に対する意識を高めていただき、医療保険事業の健全な運営に結びつけることを目的として送付しております。

要約すれば「社保の財布の都合を考えてあまり使わないでよ」と言うような内容の文書を送りつける意味がわからない。年間何10万も払っている「お客様」がたった数万円使ったところに「使わないでよ」と言う意味がわからない。使って欲しくない気持ちはわかるのだが、減らそうと思っても減らせないものを減らせという趣旨の文書を送ってどうなるのだ?

だいたい、そんな文書が来ても来なくても、誰も好き好んで医者にかかったりしない。医者にかかるハメになるのは、たいていは結果的には不可抗力なものばかりだ。無茶やって事故する奴だって、「健康を損いたい」と思っているわけじゃない。

という感情的な問題もさることながら、こういった文書を送るコストを考えると暗澹となる。1通10円としても、3億円だ。そりゃまぁ年間30兆円という医療費から見たらゴミみたいな費用なのかも知れないが、出す必要もない文書を作る手間、あるいはそのソフトウェアを開発するコスト… とかを考えると、

意味のないものにコストかけてる

ようにしか見えない。意味のないものにかけるコストは、たとえ30兆円の中の1円であっても憎むべきだ。

「医療費のお知らせ」” への7件のコメント

  1. 裏取っていないんだけど、医療機関側がレセプト偽装して請求してた事件があって、その対策として本人に通知するようになったように記憶しています。「医療機関が不正しないようにチェックしてね」って文言が入っていないようでは、確かに当初の意味は失っていることになりますが。

  2. そーゆーのはない感じでした。

    てか、不正のチェックって他にシステマティックな方法でされてますしね。

  3. いや、これが医療費控除行くかどうかぎりぎりのラインの私なんかだとありがたかったり(^^;
    今年は越えそうだなあ・・・。

  4. 社保に勤める知人によると、意外と『かかった覚えのない物がある』と言う通報は多いらしいのですよ。

    3か月前にかかった時の保険証記録を使って何度も架空請求してくるような病院がたまにあって、こう言う時に判明して警告されたりするらしいです。

    システマティックな方法は情報が流出するとシステマティックに破られますからねぇ。

    まぁ『それで節約される医療費とこの通知でかかる予算に収支が取れてるのか?』と思いはしますが(苦笑)

  5. 社保は関東ITですか?
    あそこは大変に儲かっているそうですよ(この業界、比較的若い人が多いから)。

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