主にmohnoさん用(4)

やー、確かにそろそろまとめフェーズに入るべきか。

てか、テーマとしてとても面白いし、立場や見解の違い、それでいて共通認識のある部分とか面白いのではありますが、週末も終わりますので続きは次の週末ってことにして下さい。

「アニメ」の個別のタイトルはどーでもいいです。そもそも具体的にどんなものかわからないし、個別の事情に踏み込むつもりもないので。

制作側でそういう判断をしていない他のコンテンツにまで、(一部の)ユーザーが強制的にルールを変えてしまえってのは、おかしいだろう。ユーザー、どんだけ偉いんだよ。

言いたいことはわかるし、基本的に同意なんですけど、まぁ何度も言ってるように「止め切れないだろう」というのが私の基本的な見解。その辺のモラルを何とかしようと思ったら、ソフトウェアの歴史からすれば10年単位の時間がかかるでしょうし、それよりも凄いスピードで「カジュアルな権利侵害」は増えて行くでしょう。つまり追いつかない。

商用ソフトウェアが不正コピーしまくられた時代に、ソフトウェアで儲けるのなんか諦めるべきだっただろうか。

ある時期から価格破壊的に値段が安くなったとか、プリインストールが増えたとかってのは、「干上がる池」から逃げ出した結果だと思います。「いっぱい儲ける」ということを諦めた結果、確実に儲けてる。ソースネクストのような「コピーする気が失せる」ような値付けなんてはその代表。これは単に「安くした」以上の変革があったと思ってます。特にビジネスなんてのはC/Pを強く意識するわけで、「割るよりも買った方が気楽だし安い」と判断されたら、割ることは考えられなくなってしまう。無体物のいいところは、「薄利多売」を無理しないで出来ること。

そこは干上がる池だ。早く逃げろ

なんて言うのもやめてほしいわけだ。

私には干上がる池に見えてしょうがないんです。そこを「○○という方法を使えば水は大丈夫です」みたいに言うのは、逆に不誠実に見える。割れものが横行したり、割った奴が割ってない奴を馬鹿にするってのは、けっして良いことでは思わないけれど、仮にそういったものが原因でコンテンツ売上が下がっているのが本当であるとするなら、「他の池に逃げ出せ」と言う方が誠実だと思います。もっとも、それが「だからその池は早く干してしまえ」と聞こえてしまうのはマズいと思いますし、他の池に逃げる余裕くらいは与えてあげないと。

一方、零細・個人は、そんなに張り付けないからやられ放題になったりするわけだけど、それって良い世界?

そりゃ大企業のスキームを零細や個人が真似ること自体に無理があるでしょう。無責任に「零細や個人だったら××という方法があるよ」と言うことはしませんけど。

たとえば、私が仕事で書いたソフトウェアまでフリーにしているのは、それが自分の規模にうまく合った知財戦略だと思っているからです。ここには無邪気な「オープンソースの理念に賛同して」みたいなものは全くありません(方弁として言うかも知れませんが)。特許等の戦略も含めて「この方が儲かる」と思っているからに他なりません。私が仕事でソフトウェアを書くのは、ビジネスですから。仕事以外で書くソフトウェアについては、この限りではないですよ。無邪気にフリーです。

そろそろユーザーは違法コンテンツから足を洗って次のステップに進んでもいいんじゃないのかな。っつーか、アメリカなんかではオリジナルコンテンツがけっこう出てきてるって話も聞くんだけど、どうなんだろう。

見てるところが違うのかも知れませんが、私が好んで見ているところはオリジナルがいっぱいありますよ。てか、私はとっくに商業コンテンツそのものに飽きちゃっているので、倫理的にどうだこうだってことは全く関係なく、あまり割れものには興味がわかないんです。まぁそれ以前に尺の長い動画は見る気がしないってことは既に書いてる通りです。商業コンテンツって無駄に尺が長いんで、よけいに時間のムダな気がする。そんなのが嫌いだからテレビ見ないのに。そんなものより「ニコニコ技術部」なんてオモシロサノキワミ、アーwww

ただ、その「オリジナル」であっても曲がJASRAC絡みだとか、MADな二次創作だとかってあたりで完全オリジナルと言えるものが少ないというのはありますね。まぁアニメMADなんか元ネタわからんので見ないんですが。

でもたとえば「組曲ニコニコ動画」が原曲の権利者の申立てだけで「権利者削除」になるのって何よという気はします。アレンジャーや演奏者は「権利者」にならないのかと。アレンジもの、それもかなり無理してるのが大好きな私にとっては、原曲の権利者だけが権利者だって顔をされるのは、釈然としないものがあります。原曲権利者、どんだけ偉いんだよ。

そんなわけで、「違法アップロード」に対して私が思うのは、かつてLinux界で私が言った「タコ」に対する思いに似ています。タコ行為やタコな人は全く肯定する気はないけれど、そういったものは当然出て来るし、それにうまく対応することでその世界は強くなるんだと。

たとえば「ウェブ魚拓」なんてのは、私の認識では著作権侵害もはなはだしいし、あそこのページに書かれてる「俺法理」は一瞥の価値もないと思うし、いっぺん死んで来いどころか3回くらい死んでも足りねーぜと思うけど、あれはあれで必要としている人も少なくないし、確かに必要だと思うことも少なくない。「著作権者」は嫌でたまらないものだけど、あれを許す法理があってもいいんじゃないかと思う。間違っても認めたくもなければ、好きでもないサービスだけど、そういったものも飲み込みながら著作権界隈は「進化」して行くのだろうと思うわけ。

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