それを言ってどうなるのだ?

@ITより。

40歳代を境にIT以外の業務に転職増加
「プログラマ35歳定年説」を思い起こさせるIPAの調査結果

調査の結果は情報としてまっとうなんだが、それを「プログラマ35歳定年」につなげてどうする気だ?

調査の詳細については、まぁ予想通りでもあるし、つっこむべきこともあまりないと思う。「そんな現実なんだ」と理解しておくべきだろう。

ただ、件のページでは、そのIPAの調査のグラフを読んで、分析にもならない分析を並べて、適当に結論つけて終わり。まぁ下手に色をつけてないだけマシとも言えるけれど、恣意的な分析、それもネガティブな方の(いい加減な)分析をして終わり。

それが何の役に立つのだ?

その程度のことであれば、リンク先のIPAのページに出ているから、そっちを読めばいい。忙しい人は… まぁ読まなくても予想通りだからw

コの業界は厳しい。そんなことは非業界人(記者は「コの業界」人ではない)が余計な心配しなくっても十分わかったこと。でも、コの仕事は好きで続けたい人は少なからずいる。それはデスマに明け暮れ疲れ果てているかのように見える人の中にだっている。コの業界、自分のものになるかどうかということを無視すれば、夢と希望に満ちている。

でもそんな「好き」な連中も、様々な理由から現場から引き離されてしまうという現実がある。そういった「現実」から目を逸らすのはナンセンスだ。だから、むしろ「大丈夫ですよ。あなた達もっと行けますよ」みたいな言葉は有害だろう。

とは言え、ネガティブなことばかり並べてそれで終わりでは、それこそ

それで終わり

だ。

件のページは、どうやらコの業界人のスキルやらキャリアをアップするための企画ページの一部らしい。であれば、そういったネガティブ情報を愚にもつかない分析で広めるのではなくて、「じゃあどうする」という話につなげて行くべきだろう。多くのプログラマが非プログラマに転職しているという現実があるなら、それをいかにハッピーにして行くかということを考えさせる方向につなげて行くべきだ。

解決案を示そうとしないで問題を指摘するだけというのは、

酒席の愚痴

とレベルとして同じだ。

と言う目で件のページの「関連記事」を見ると、

とネガティブなものが続く。こういった業界全体の問題なんて、ここに出して来ても何の役にも立たないし、その「反例」みたいなものが吉岡さん比嘉さんみたいな「スタープログラマ」だというのも、あまりに馬鹿げている。吉岡さんや比嘉さんみたいなのは、道端に放っておいてもしっかり飯を食うだけの「たくましさ」を持っているわけだから、「IT業界云々」の時の「イメージアップの材料」としては、無茶 — とゆーか特殊なのだ。こういったページを読んでいるのは、「コの業界好きなんだけど、将来が不安」みたいな平均レベルにいるエンジニアだろうに。

「IT業界大丈夫か」的な話は、エンジニアに読ませてもしょうがないし、「スーパースターがうまくやってる」的な話は何のロールモデルにもならない。結局のところ、@ITは普通のマスコミがやっている「週刊誌ネタ」をコの業界でやっているに過ぎない。

いったい、誰をどうさせたいのだ?