[2005年10月9日] 鳳凰徑、第八段〜七段
(Lantau Trail Stage-8- 〜 -7-)

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コ−ス=セントラル-(6號埠頭Ferry,09:00発)-梅窩-(Taxi)-石壁水塘-
-Trail.8(石壁〜狗嶺涌)-Trail.7(狗嶺涌〜大澳)-大澳-(Boat)-MTR東涌

参考資料=「大嶼山 郊區地図2000年第三版」
      「香港街道地方指南2001年版」

≪全般概要≫
今日は三年前に一度挑戦したLTTのステ−ジ-8-と-7-の縦走。三年前はステ−ジ-7-が工事中で通行止め、その為にステ−ジ-8-だけの往復で終わった。今回はそのリベンジで、ステ−ジ-7-は初めての歩きとなる。気温29度、湿度63%の今日も霞みがかったうす曇。参加者は新人男性二人を含む計11名。“南大嶼郊野公園”(Lantau South Country Park)、ランタウ島の南西端、と云う事は即ち香港最西端の半島の海岸線を一周りするLTT-7-は人跡未踏? まさに辺境の地! 今回はステ−ジ8から7に逆行する。ここは公共交通機関がないので、必然的に二つのステ−ジを連続して歩かなければない(汗)! 公式距離はLTT-8-が5.5Km、LTT-7-が10.5Km、計16qとなる。

“中環”(Central)を朝8時45分の高速フェリ−に乗る予定だったが、フェリ−は8時半発で間に合わず。結局9時発の普通フェリ−に乗った。高速フェリ−だったら30分のところ、小一時間もかかって“梅窩”(Mui Wo)到着。時間稼ぎの為にバスは止めてタクシ−3台に分乗して“石壁水塘”(Shek Pik Reservoir)を渡り切った所、LTT-8-の終点まで。そこから10時半前にスタ−ト! LTT-8-は全行程引水道沿いの平坦な舗装路、2時間弱かかって12時過ぎにLTT-8-始点の“狗嶺涌”(Kau Ling Chung)に到着。これよりLTT-7-になるが、我々はトレ−ル・コ−スを外れて一旦海岸にあるキャンプ場まで下山、そこから石段の上り坂を登って峠の上のLTT-7-に合流。山腹の歩きを経て再度トレ−ル・コ−スを外れ、“分流東灣”(Fan Lau Tung Wan)の海岸線まで下る。

そして又もや石段を登って岬突端の大岩がある峠の上で昼食タイム! ここから先が中国古代の歴史探訪コ−ス! 珠江の出口に当たるため明代から海上交通の要所だったとかで、出没する海賊を抑えるために作られたと云われる“分流砲台”(Fan Lau Fort)の史跡を経てまた海岸線まで下り、寂れた寒村の“分流村”(Fan Lau Tsuen)に至る。ここで再びLTT-7-に合流。またまた海岸からの登りを経て、今度は“煎魚灣”(Tsin Yue Wan)の海岸に近い山道の歩き。湿地帯やら鬱蒼と樹木が茂る人里から完全に遠ざかった古道が延々と続く。そしてやっと“二澳”(Yi O)の海岸に到着。しばらく海沿いの舗装路を歩きコ−スは徐々に登り坂、“牙鷹角”(Nga Ying Kok)を経て岬を回り込んだらやっと最終目的地の“大澳”(Tai O)が見えてきた。

海岸の村落“南涌村”(Nam )を経てLTT-7-の始点“梁屋村”(Leung Uk Tsuen)へ。ここで長かったトレ−ル・コ−スも終わり、そのまま“大澳”のバス停近く、いつもの海鮮屋に飛び込んで約17q弱の歩きを全員無事にFinish! 時刻は夕方4時半過ぎ、約6時間の長丁場だった。海鮮屋で打ち上げの後、店の人の勧めで河口に張り出した棚屋の運河からボ−トを借り切って僅か25分で“東涌”(Tung Chung)に到着! バスで帰るより大巾時間短縮だった。
(注:LTT-8-,-7-:鳳凰徑, Lantau Trail Stage-8-,-7-)

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↓“石壁水塘”を渡り切った所、LTT-8-の終点が今日の出発点【写真No.01、02】。過去何回も歩いた木陰の舗装路を行く。しばらく行くと二手に別れ道【03】、左手は“大浪灣”(Tai Long Wan)へ、我々は右手の坂を登る。下り坂から右側の引水道沿いに歩くと、間もなく休憩地点到着。ここの標識から右手の山道を登ると“龍仔”(Lung Tsai)、“萬丈布”(Man Cheung Po) 方面へ至る【06】。我々はそのまま直行! カマキリのお出迎え!

↓左手、時々木々の間に見える“大浪灣”【08】、“鳳凰山”ランタウ・ピ−クをバックに写真一発【09】、、、次の休憩ポイントで小休止【10】、この辺りから左手に下ると“大浪灣”キャンプ地へ至る、、、左下の岬は“白角”(Pak Kok)【12】、、、さらに引水道沿いの舗装路は延々と続く、、、真夏直射日光下だったらウンザリするこのLTT−8−! やっと“狗嶺涌”キャンプ場の標識が現れた【14】。間もなくLTT-8-、5.5Kmも終わりだ!

↓右手に見覚えの有る標識案内板【15】、三年前2002年8月18日にここでこんな表示を見てLTT-7-行きを諦めたのだったッ! この横の階段を登ると“羌山郊遊徑”(Keung Shan Country Trail)から“分水アウ”(Fan Shui Au)を経由して“霊會山”(Ling Wui Shan)方面へ至る。そのまま舗装路を行くと直ぐにLTT-8-の始点、即ちLTT-7-の終点“狗嶺涌”の標識へ到着【16】。トレ−ル・コ−スは右手、標識【17】の“分流”の方に進むが、我々はここでトレ−ルを外れて左側の石段の坂道を下りだす。坂道途中、右手に見えた“深坑瀝” (Sham Hang Lek)430mの雄姿【18】と、前方には“分流東灣”を挟んで遥か彼方に香港最西端“分流角”(Fan Lau Kok)の岬【20】

↓石段を下り切ったら林の先に“狗嶺涌”の海岸キャンプ場が見える。海岸沿いに道はなし、その手前のBBQサイトの様な所を行って、この標識“分流”【23】に沿って今度は階段を登り出す。峠の上まで登り着いて小休止【26】、ここまで登って思い出したッ! たしか以前“深坑瀝”から下って来て、ここから【27】先ほどの海岸まで下ったのだった。

↓この峠から左、しばらく左手に海を眺めながら山中腹の歩きが続く。曇り空の向こうの島影は“索罟群島”(Soko Islands)【29】、、、真下には先ほどの“狗嶺涌”の海岸【31】、、、途中から手摺のついた細道の歩き、、、やがて前方に見えてきた“分流東灣”【34】、、、間もなく標識点着【35】。そこにコ−ス途中が崩れて通行止めの注意書き! どっちみち我々はLTT-7-、トレ−ル・コ−スを外れて海岸に下る予定だったので問題なし!

↓ここから左折の下りが“分流古堡”【36】、つまり大昔の砦の跡へのル−ト! 山裾を下って“分流東灣”の海岸に降り立つ【38】、赤みが混じった珍しい岩【39】、、、砂浜の先から右手に入ると再度“分流古堡”の標識【41】、、、そこの石段を登る。

↓登り階段が続いて、、、やがて高台の不思議な形をした大岩に辿り着いた【45】、この辺りが香港最西端の岬、“分流角”のすぐ手前、多分“分流砲台”の近くだろう? 涼しい潮風と素晴らしい南シナ海の大海原を眺めながら、ここでお昼弁当を広げる事にした。今日は長距離長時間歩行なので各自前もって弁当を持参!【46、47、48】、、、30分ほど休んで大岩の傍で記念写真二発! 

↓その後、大岩の横の小道を進むと有りましたッ! “分流砲台”の史跡【51、52】、しかし大砲の残骸ぐらい残っているか? と思ったが影も形も何もなし! 石垣の砦が残ってるだけだった【52】。その先にはこんな大きな史跡案内標示板【53】、、、右手の“分流頂”(Fan Lan Teng)【54】を見ながらしばらく山麓の歩き、、、

↓やがてル−トが下り坂に差し掛かり、その途中左手に「石?環」と字が消えかかった古ぼけた標識が有ったが、これが“石圓環”(Stone Circle) と呼ばれる珍しい大石の円形敷石が有る“分流角”への道だろう? と思ったが、“分流砲台”と同じく、どうせまた大した事はないだろう!と、そのまま通過! その直ぐ左下に“天后廟”(Tin Hau Temple)【57】、、、ル−トは下って又もや海岸“分流西灣”だッ【58】! 砂浜の途中、真ん中辺りから右手に入って“分流村”の寂れた寒村に到着【59】。ここで再びLTT-7-に合流する事になる。次の目標は“煎魚灣”【60】。海沿いの道から登り階段【61】、、、“煎魚灣”キャンプ場の看板【62】を過ぎて、、、LTT-7-は続く、、、間もなく“煎魚灣”【63】

↓海岸に近い山道の歩きから、ちょっと内陸部に入り、“標距柱”(Distance Post)と呼ばれるトレ−ル・コ−スには必ず起点から500メートル毎に設置された標識、地図上の"L065"辺り。鬱蒼と樹木が茂る人里から完全に遠ざかった古道の登り坂が延々と続く、、、堪らず途中小休止、、、時々視界が開け、、、左手前方の岩山【65】は?、、、ここまで来て初めて現れた“大澳”の標識【67】、あと5.5q、1時間15分とある。又もや薄暗い森の中、気持ちの悪い廃家【69】、、、湿地帯を通り抜け、、、

↓そしてやっと“二澳”の海岸に到着【71】。“二澳新村”(Yi O San Ysuen)と呼ばれる辺りだ。海岸縁の舗装小道に座り込んで大休止!【72】。ここでトピックス! 我等が先発隊長は今日の歩きに物足らないのか? 写真【71】の遠方、レ−ダ−が見える山、地図で調べると、どうやら“牙鷹山”(Nga Ying Shan) 西側の“無名山”! 写真では微かにしか見えないル−トが頂上まで続いているのを見て、急に登山意欲に駆られて単独登山に挑戦! マッタク疲れを知らないサイボ−グ! 残った我々は大休止を終えてボチボチ出発【73】。海岸沿いの歩きから舗装ル−トは徐々に登り坂となる、、、途中、右手に有った“牙鷹角”キャンプ場の看板【75】と、その近くの標識【76】、先発隊長はどうやらここからあの“無名山”に挑んだようだ! 西の海は早、夕暮れ迫る頃、岬の突端は“青林角”(Tsing Lam Kok)【77】

↓ダラダラ坂を登り切った辺り、“牙鷹角”から振り返り見た“二澳”の海岸【78】、、、岬を回り込んだら今度は平坦な道から緩やかな下り坂、、、オッ! やっと最終目的地の“大澳”が見えてきた【80】。さらに舗装小道を行き、、、徐々に近づく“大澳”の街並みに元気付けられ、、、海岸沿いの“南涌村”の民家脇の道を進むと三叉路へ出て最後の標識【83】、そうだッ! ここを直進すると直ぐLTT-6-から最後の急坂を降りた地点、即ちLTT-7-の始点、“梁屋村”だ。標識【83】から左折すると見覚えのあるブランコがある小公園【84】

↓旧塩田脇の直線舗装路を歩き、そのまま“大澳”のバス停近くで最後の集合写真【87】、いつもの海鮮屋に飛び込んで約17q弱の歩きを終えた。直ぐに先発隊長も到着、あの“無名山”登山を往復して来たとは思えないケロッ、とした顔! 海鮮屋でLTT-8-、-7-走破を祝して盛大に打ち上げ!

↓その後、店の人の勧めで“大澳”の名物、河口に張り出した棚屋の運河【94】からボ−トを借り切って“東涌”までぶっ飛ばす! 立派なボ−トで多分、普段は棚屋の運河観光客用なんだろう? 1時間以上もかかるバスよりも遥かに早く、外海から飛行場の滑走路脇の水路に入り、わずか25分で“東涌”、MTR駅近くの海岸に到着した。今度から“大澳”からの帰路はこのボ−トにかぎるねッ!

人跡未踏はチト大げさながら、しかしまさに辺境、秘境の地! 初めて歩いたLTT-7-は実に素晴らしいコ−スだった! 変化に富んだコ−スで気に入ったが、今回は“分流”の“石圓環”(Stone Circle) の珍しい大石の円形敷石、とやらは見損ねたのでいずれ再度訪れたい。しかし“分流砲台”跡も大したことはなかったし、、、大体香港の史跡ってのは予めガイドブックなど読んで期待してても、実際には何だ、こりゃ! ってのが案外多いからな〜! 好きな人には魅力的かもしれないけど?

Photo by B.Eiji (仲間のフォトアルバムもご覧下さい!)
(“牙鷹山”近くまで単独登山した勇気ある先発隊長の証拠写真です!)

過去の関連レポ−ト
[2003年5月11日] 深坑瀝(Sham Hang Lek)
[2002年8月18日]ランタウトレ-ル、ステ-ジ-8-往復

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