作ってみた

学研の大人の科学シリーズの「真空管アンプ」を作ってみた。

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と言っても、例によって組み立てるだけで出来てしまうので、ちょっとつまらん。 やっぱり半田付けしたいぞ。

普通のこの手のものとの違いは、真空管が電池管だということ。だから、電源も乾電池。昔はA電池B電池とやったものだけど、どうもこれは3Vからインバータで昇圧しているようだ。まー、それも現代ならアリだな。

当然ながら出力はロクにない。100mW/chらしい。まぁ昔の電池管だからそんなものだな。トランジスタで手軽に大出力を出してしまう現代からすると、嘘のように小出力。訳ありで実用にしようと思ってたんだけど、どうも実用には使えそうにない。まぁ面白いんではあるけど。

私は真空管自体は好きなんだけど、実はオーディオの真空管には、それ程萌えるものがない。見た目格好いいし、デザイン的にもいいなと思うので、1つくらいあってもいいかなと思うんだけど、マニアみたいな方向に行きたいとは思わない。それよりも、ラジオとか無線機とかの方が楽しい。

世の中のラジオって、どうも小型軽量過ぎる。時計でも同じことを思うのだけど、物には

適当な大きさ

というものがあるような気がする。部屋で作業のBGMでラジオをダラダラと流すとかの時とか、朝のニュースを聞くとかの時に、ポケットラジオはどうも気分が乗らない。昔の真空管ラジオ、それもST管のやつくらいの大きさがある方が、なんとなく「らしい」気がする。だから、ノスタルジーの対象として真空管ラジオというのではなくて、実用品としてあるといいなと思う。あれくらいサイズがあれば、デザインもいろいろなものが作れるから、インテリアとしても悪くないように思う。

効率ばかり求めていても、「豊かさ」の実感ってないんだよね。そりゃ貧乏してて豊かさも何もあったもんじゃないってのも確かなんだけど、プライベートな時間に楽しむものにまで、効率を追及するというのはどうも違う気がする。仕事中のコーヒーはインスタントでいいけど、ほっと休息を取りたい時のコーヒーは、豆挽きからしたいわけで。

そういったことを思うと、昔あったような工芸的なラジオ(「ラヂオ」の方がいいかな)なんてのがあってもいいと思うし、回路だってワンチップである必要なんてない。真空管で組んである方がAMラジオには合っているように思う。

老後という長期休暇に入る頃に、そういった事業をやってみたいなという気がする。コの業界を引退した後に、

真空管ラジオを製造する会社を起業する

なんて、ちょっと面白いと思う。

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