○○を××するnの方法

世間ではblogのアクセスを増やすのには、「○○を××するnの方法」というタイトルが良いらしい。まー、私の雑文はそういった「アクセス稼ぎ」とは別の世界にいるから、「ふーん」でしかないけど。

で、あちこち見ていると、このnは結構大きい。「10の方法」とか見ると「どうやってそんなの覚えるんだ」とつっこみたくなる。10個もゴチャゴチャ書かれたって、覚えることすら出来ないから、心に止めておくことも実践することも難しい。

私が文章を書く時の「n箇条」は、原則的に

だ。それ以上でもそれ以下でもない。ほとんどの箇条書きの項目数は3である。これは書く時にそう調整しているからだ。

箇条書きで項目が3より多い場合、4とか5になっている場合は、たいてい内容がかぶっている。しばらく推敲すれば、3に収まるはずだ。これが7とか10になってしまっていたら、それは秘訣でも要点でもない。単にだらだらと思いつきを列挙したに過ぎない。現実にそうでないにしても、そう受け取られてもしょうがない。また、仮にそれの全てがエッセンスであったとするなら、覚え切れなくて実用にならない。

逆に3より少ない場合、たいてい重要なものを落としている。本当はもっとあるはずなのに、項目として挙げ損ねている。あるいは、そもそもそういった項目を挙げるべきものではないかも知れない。

実はスピーチの時にはこれを逆に使うことが出来る。つまり「○○を××するには3つある」と、最初に宣言をしてしまう。エッセンスとしての「3」は納まりがいいだけではなく、納得もさせやすい。だから「3つある」と宣言してしまって、3つ思いつきを並べてしまう。そうすると、聞いてる方はなんとなく納得してしまう。思いつきであっても、3つ例示されると納得してしまうのだ。

まぁそんなわけで、「○○を××にするnの方法」に信憑性があり、かつ実用性があるのはn = 3の場合に限る。だから、実際に自分でそんなものを作ったり書いたりしたかったら、n = 3に持って行く努力をするべきだ。また、n >> 3のものを見たら、「単なる思いつきだ」と思ってスルーしておいても、そんなに損もない。