冷める

ネット上の発言、特に掲示板あたりの発言や、日記系のページを見ていると、どうも物事を斜に見ているというか、冷たく見ているような発言を良く見る。と言うより、ネット上で「熱い」メッセージを見ることの方が少ない。なんかこう、妙に冷静で、冷めている。大衆が喜びそうなとおであればある程、「裏がある」的な論調の文章が多い。

まぁ確かに、昨今の小泉人気とかを見ていると、

大衆は踊らされている

としか思えないことは少なくない。何が何でも人の尻馬に乗って騒いでいるのはあまり賢い人間には見えない。こういった人は、もうちょっと物事を冷静に見る目を養うべきだと思う。

しかし、ネットの文章を見ていると、知的にふるまおうとしている人ほど、やけにクールというより冷たいのだ。まるで、

俺はなんでもわかってるんだよ

その辺の馬鹿と一緒にしないでくれ

とでも言っているかのように、熱がない。他人の発言を「冷静に」聞き、「冷静に」解釈し、「冷静に」文章にしている。そういった感じの文章が多い。

冷静さを非難するつもりはない。踊らされて馬鹿を見るくらいなら、冷静な方がいいに決まっている。私だって、愚かな大衆と共に命は落としたくない。そこまで行かなくても、少なくとも周囲の熱病のような空気に冒されたいとは思わない。

とは言え、ネット上の「冷静」は、どうも度を超えているようにしか思えない。もっと言えば、

冷静そうにしているのはカッコいい

とばかりに、カッコつけてるとしか思えない。冷たく他人を非難しているようにしか見えないのだ。もっとひどい言い方をすれば、

「お前ら馬鹿だよね」

と言ってるようにさえ見える文章が散見されるのだ。そして、物事に熱くなっている人、直接自分の手を汚しながら頑張っている人を、一段見下しているような文章なのだ。つまりは、

評論家

なのである。何も自分の手でやらなければ、失敗はしない。自分で踊ったりしなければ、踊りの上手下手を問われない。とにかく、冷静に動かず、じっとしているのである。

まぁ人生が三回くらいあれば、一回くらいはそういったクールな流したような人生を送るのは悪くなかろう。しかし、どうも一回しかなさそうなのだ。失敗をしないことだけ考えて何になるのだ?熱苦しくても良いではないか。直接自分の手を汚して働いてみてはどうだ?とりあえず大衆にくっついて踊ってみてはどうだ?その上で冷静になれば、見えなかったものも見えて来るだろう。

ってゆーか、そーゆー煮えきらない人生って、

楽しいか?

まぁ楽しいのなら止めないけど。

PS.夜

ふとした偶然で、PS2 Linuxについての2chの板を見た。前半の署名開始の頃に偉そうに冷めたことを言ってる奴等のイタいこと。誰がどの発言かわかったら、本当にギャグだなぁ。っては、私は最初から経過を知っていたわけなんで、実情報にあたらずに偉そうなことを言ってるのを見ると、もう完全にギャグ。ってこれは今回のネタとは関係ないんで、またの機会に。

偉そうにクールに構えてると恥かかないで済むんだろうなとか思ったけど、これを見るにいたって、本質がピエロな奴はなにクールなフリしても、ピエロはピエロなのよ。同じピエロなら踊る方が楽しかろ?