安っぽい香料

洗濯物を部屋で干すと、どうしても洗濯物が異臭を放つようになる。

我が家ではその臭いのことを「おじさんの臭い」と呼び、洗濯物がその臭いになることを「おじさんが来た」などと称している。まぁ、家事をやった人の多くは、これと戦っているものだと思う。

娘も私も、あの手この手で戦って来た。鍋で煮ることもあったし、漂白剤に漬けたこともあった。そして、とうとうこれに対抗することの出来るものを発見した。


こいつだ。見事に「おじさん」は退治された。ザマーミロ。

それは良いのだが、こいつには匂いがついている。それも結構キツい。

もちろんわざわざつけてあるのだから、いわゆる「悪臭」ではない。フルーツ系の匂いではある。しかし、この匂いははっきり言えば、

キツい

のだ。他人が着ているのまで臭うと言う程ではないし、自分が着ていてもそんなに激しく臭うわけでもないが、座っていてちょっと身体を動かすと臭う。なんぞの転みでシャツが「おじさん臭く」なった時に臭うよりも、臭い方は酷い。

そして、この臭いは私の苦手なタイプの臭いだ。と言うか、

場違い

な臭いだ。

説明に依ると「クールフレッシュの香り」らしいのだが、個人的には食べ物の匂いを連想してしまう。それが自分の身体から匂って来るのだ。とにかく気持ちが悪い。

究極の選択

を求められているような気さえする。それくらい酷いのだ。

常々思っているのだが、なんでこうもいろんなものに「悪臭」をつけるのだ? 私はこの手の安っぽい香料の臭いが大嫌いだ。気持ち悪くなって来る。

洗剤、柔軟剤、消臭剤… だいたい油断してるとこの安っぽい香料の臭いがついている。そして、だいたいしばらく嗅いでいると気持ち悪くなる。

別に私は化学物質過敏症の類ではないので、それが元でどうこうなることは多分ないとは思うのだが、それでも気持ち悪ことは気持ち悪い。過敏症を持っている人達にとっては地獄だろう。以前に「香る柔軟剤」でそのような話を聞いたことがある。

香害を知っていますか?

変な「健康サイト」ではなくて自治体のページを選んでみた

つまり、現に体調不良になる人もいるのだ。

体調不良もさることながら、これだと香水の類がつけられない。と言うか、匂いが干渉してしまう。せっかく良い香水をつけても、この下品な安っぽい臭いのせいで台無しにされかねない。

なぜわざわざこんな下品で安っぽい香料を入れるのか、まったく意味がわからないし、その結果は馬鹿げたことにしかならない。

それとも、こんな臭いで喜ぶ類の消費者しか想定されてないのか?

 

なお、上の文章で「臭い」と「匂い」が混在しているのだが、これはわざと意図的に混ぜて使っている。つまり、件の「香り」と称するものは

悪臭

に過ぎないのだ。