「最低でも1年以上はこの会社でがんばらないと、どの企業も採用してくれないんじゃないかと思いました。」

表題は、

営業職の新人だった私に白昼のコンビニで起きたことと、それから

から持って来たんだが、新卒でパワハラセクハラの類で悩んだ人がしばしば思うことのようだ。

だが断言しよう。そんなことは気にする必要はないと。

以下は精神論の類ではなくて、自分の経験からである。

私の前々職はテレビ局の技術員だったのだが、最初の就職は広島にある某ソフトハウスである。ここに新卒で入った。

今はどんな会社だか知らないのだが、当時の「本社」のプログラマは最高齢が25歳。専門学校や大卒の多い会社なので、入社してせいぜい3年やそこらで退職していた。殊更にブラックだったという覚えはないのだが、あまり未来を感じられない会社であった。確かに残業が100時間超えることは珍しくはなかったが、いわゆるデスマのあるような環境でもなければ、残業カットされるようなこともなかった。

いろんな事情から(「事情」は割愛)、そこを

10ヶ月

で退職し、前々職の会社に転職をした。2月1日の「テレビの日」にテレビ局に入社するというのは、なかなかいい話だ。

さて、「10ヶ月」で転職してすんなり次の職場に入っているということは、在職中に転職活動をしたということである。詳しい日は覚えてないが、だいたい入社して半年くらいのことである。転職したくなったのは、かなり早い時期だ。数人(3人くらい)の枠に100人を超える応募があったらしいが、なんとなく通ってしまった。

つまりまぁ、私の最初の転職は「最低でも1年この会社で頑張った」後の話ではなくて、全てが1年以内に終わっているのだ。給料は転職後は手取りで3万くらい上がった。残業はほぼ0になった(最初の職場では100時間超えて一人前だった)そういった意味では大成功の転職である。何しろ、

腐ってもマスコミ

である。

あくまでもサンプル数1に過ぎないが、別に「1年頑張る」こともなく、「新卒プレミアム」も関係なく、

新卒時よりも良い会社へ転職

することが出来た。

「転職」については、今よりももっと厳しい目で見られていた時代である。それでもそーゆーことは出来たのである。

だから、新卒の時にパワハラセクハラの類で苦しんでいるなら、「最低1年」とか「3年は」とか言わずに、とっとと転職をキめた方がいい。もちろん前より良い職場に転職出来る保証なぞない。しかし、それは単にその時の「運」の問題であって、「1年」とか「3年」とかとは関係がない。

転職者を受け入れる企業も、別に前職が「1年以下」であっても、それ自体は大した問題であるとは思ってない。在職期間が短かくい転職で問題視されるのは、

背景

であって、それ自体ではない。面接者が「背景」を納得してくれればそれまでの話である。その時にパワハラセクハラの類を理由としていれば、あるいは裏取りされることもあるかも知れない。しかし、現にそれを受けていたと言えるのであれば、その「裏」が取れなくても臆することはない。

もしかしたら、それに理解を示さない会社もあるかも知れない。だが、その会社はおそらく「あなた」に同じような理不尽に合わせる確率は高いだろう。それで落とされるなら、それはむしろ幸いである。別の見方をすれば、「あなた」はそういう「ダメな会社」を避けるための

フィルター

を持っていると言っても良い。前職がブラック企業であったという理由の転職者を忌避する会社は、多分ブラック企業だ。

会社というのは、その人の「これからの働き」を期待して採用をする。経験年数はそれを測るための指標の一つではあるが、指標の一つに過ぎない。あくまでも、指標の一つだ。それだけで決まるものではない。