ポケモンGOはいろんなことに気づかせてくれる

ポケモンGOやってる?

私はレベル20くらいでゆるゆるやってる。ジムバトルとか目もくれず、ひたすら歩いて辞典を充実させることを目指してる。なーに、別にベンダーの決めた遊び方する必要なんかないさ。

うちの近くだと、上野公園が「聖地」だ。あの広いエリアに、花見の時もこんなに人がいないだろうというくらいの人。なんか屋台まで出てる。ここは広いし、車も来ないし人も多いしストップも多いので、実に良い場所だ。あまり「迷惑」とか考えないで済むのがいい。

よくポケモンGOは「スマホ見ながらゾンビのように歩く」とか批判されてる。確かに、やらない目で見るとなかなかキモい。やっててもまぁそう思ったりもする。そして、それは結構邪魔だなーと思ったりもする。

先日、例によって上野公園に行ったのだけど、いるいる。私の前方をゾンビのように歩いている集団が。歩道をいっぱいに埋めで邪魔なことおびただしい。その時は

まぁ俺もそうだしお互い様だよな

とか思って見ていた。

ところが、よく見ると、様子が違う。「集団」はよく見ると、高齢者、それも

後期高齢者

あたりを見回すと、どうもあの辺の店で何かの集まりがあって、その帰りらしい。だから、道を埋めるようないっぱいの集団になっていたのだ。「ゾンビのように歩く」も、よく考えれば後期高齢者がノロノロ歩いているだけのことだった。まぁ、年寄りなんてのはそんなものだ。

秋葉も聖地と呼ばれているようだ。ただ、秋葉は私にとって上野公園よりはずっと近いのだけど、あそこは公園ではないのでいろんなことに気をつけて歩かないといけない。それが面倒なのと、やってる奴等の邪魔さ加減がハンパないので、用がない時にしか行かない。まぁ用があればついでにやるけど。

で、そんな時にもゾンビのように歩いてる奴はいっぱいいる。そして、上野公園よりも没入度が高い感じだ。さらに「お互い様」が徹底しているのか、ぶつかっても謝らない。逆にぶつかられてもスルーみたいだけど。これもふと何かに似てるなーと思ったら、

視覚障害者

によく似ている。

普段、我々は

「あちら側」と「こちら側」

に世の中を分けてしまう。ところが、「高々スマホのゲーム」で、一気にそれをひっくり返してしまう。今まで「こちら側」だと思っていたのに、「あちら側」になってしまうし、その逆もある。

正直言えば、道をノロノロ歩くジジババ後期高齢者は邪魔だなと思う。何かの拍子に視覚障害者にぶつかると、「しょうがないな」と思いつつイラっともする。でも、そういった不快感と言うのは、

自分が「あちら側」ではない

ということを前提としている。そして、ポケモンGOはそれを一気にひっくり返してくれた。

ポケモンGOの批判者にいろんなメリットを見せた時に、「そんなこと何もポケモンGOなんかなくても出来る」とか反論していた。まぁそれは確かにそうだろうと思う。だけど、人間の想像力には限界がある。そういった想像力の彼方にあったことを

体験

させてくれたと言うだけでも、なかなか意味のあるムーブメントだと思う。

蛇足をつけ加えるなら、「ゾンビのように歩く人達」はもっと歩道を歩き回って欲しいと思っている。人なら「チッ」とか思いながらもそれを避けて歩くことは難しくない。でも、

自転車には不可能

だ。そのせいでどんどん馬鹿どもが事故でもしてくれて、歩道を自転車が走らなくなってくれたら、実に喜ばしいことだと思う。