「ソーシャルコマース」への疑問

使われるかどうか未知数で、かつ

何を今さら

とか言われそうなSNSを実装しました。多分、頭いい人達には「何やってるんだ」とか言われそうなんだけど、これは「ソーシャルコマース」に対する疑問と、自分なりに考察した結果です。

と言うのも、「Facebookでソーシャルコマース」とか言ってる限り、ソーシャルコマースの未来は暗いとゆー気がするからです。

と言うのも、いつも思っているのだけど、

Facebookではカツラは売れない

から。

この辺のことについてはリンク先に書いたんで、そっちの方を見てもらえばいいんだけど、こういった誰でもすぐ気がつくような問題がありながら、「Facebookでソーシャルコマース」とか能天気に流行らせようという人達がとても不思議に思える。てか、別に「カツラ」でなくても、一々何かを買ったってことを他人に言いたいかと言えば、そんなことはないだろうし、誰かが何かを買ったとゆーことが即購買行動につながるかと言えば必ずしもそんなことがないってのは、FacebookなりTwitterなりを使っていろいろ見て来た人達にとっては自明でだろう。そりゃ

ドロリッチなう

って流行ったけど、せいぜいそれだけ。いや、他にも細かい流行はあったりもしたんだけど、FacebookにしてもTwitterにしても、TLが流れるのが速過ぎる。ぱっと盛り上がった3日も後に見たら、

まだ情弱がそんなもので喜んでんの?

とか思ってしまう。あっと言う間に流行るんだけど、あっと言う間に陳腐化してしまう。そりゃまぁそういったものを「消費」する側にしてみれば、あっちこっちがやってりゃ「あーまたやってんだ」くらいまでは思うのだけど、作ってる方にはたまらないだろう。そしてそれには飽きて来る。そう言えば、「ヒュイッヒッヒー」とかもあったね。あれやるまで多分それなりに逡巡とか構想とかあったんだろうけど、一瞬で終わった。

実際の行動はどうかと言えば、そういった話題が出てすぐ出掛けることはないから、

今度買い物に出た時に

とかってテンポのはず。それもまぁ覚えていれば、「あれ買って来た」とかもしかしたら話題にするかも知れないけど、忘れちゃってたらそれまで。

つまりどーゆーことかと言えば、FacebookやTwitterのような「タイムラインアーキテクチャ」ってのは、向き不向きが激しくあって、

キャンペーン

みたいなのは良いけど、じっくり売りたいな商品には難しかろうということ。

とか言うと、「いや、ソーシャルコマースと言うものは…顧客への浸透と対話が…」みたいな「言い訳」を聞くのだけど、高々そんなものであるなら、何も「ソーシャルコマース」なんて言葉なんていらなくて、単なるPRツールの一つでソーシャルメディア使いますよってだけ。「言葉」が必要になる程、使われないだろうし。

そういった割と自明なことからShortplugを作ったわけ。まぁ別に

これが流行らないのはおかしい

とかまでは言わない。流行るかどうかの要素なんて大量にあるんで、そんなことは言えない。もちろん努力はするけど。

ただ、既存のSNSにこれだけ「向いてない」要素がありながら、それにあまり言及しないで、「これからソーシャルコマースが来る!」とか言ってる人達は、誠実じゃないなーと思う。もっとも、「新しい酒は新しい皮袋に」とばかりに既存のものをすぐ全部捨てて新しいものを作れと言うのも難しいけどね。

PS.

「飽きて来る」原因の一つは、「過剰シェア」にあると思う。「良さげなもの」は大勢にシェア(RT)されて、一気に手垢がついて、急激に胡散臭いものになる。「いいな」と思うものが、これでもかこれでもかと目に入れば、なんとなくその「いいな」と思った自分の月並さに呆れてしまう。「こんなことに気がつく俺SUGEE」と思った次の瞬間、陳腐な自分に気がついてしまう。実際、大勢にシェアされた後にネタだったとかデマだったとかゆー事例は、海の砂を数えるくらいある。

「売る」ためには「話題」にならなきゃいけないし、「シェア」は話題にするためには必須とも言えることなのだけど、どうもそれに頼ることは既存のビジネスを越えられない壁であると同時に、自家中毒に陥る元凶ではないかと言う気がする。