「実名は危険」という思考停止

FacebookもTwitterも原則実名で登録するものらしい。

まぁ、私はどこでも実名か「おごちゃん」でしかないからどうでもいいのだけど、最近FacebookやTwitterに登録する人達は、この「原則実名登録」ってことでついふらふらっと実名で登録してしまうようだ。そこに、ちょっと古くからネットにいる人が、

実名を登録するのは危険だよ

とか「アドバイス」してるらしい。

はっきり言うが、これは「アドバイス」が少しおかしい。

確かに実名登録はいろいろ危険を持っている。

本名バレてもへっちゃら?

平気な人もそうでない人もいるから、何が何でも実名とか勘弁してくれと思う。てーか、Facebookのリクエストで実名で来る奴、ほとんど誰だかわからんしwww

だけど、この「危険」は別に実名でなくてもある。実名でなければ安心とか、実名だから危険だとかいうことはない。その証拠に、

ブログが炎上する芸能人は芸名

だ。実名でなくても、炎上もすればいろいろヤバいことも起きる。逆に実名と電話番号を集めた「電話帳」はそれ自体は何の危険もない。せいぜい変なセールスに使われる程度だ。

名前なんてのは、単なる個体識別のための識別子に過ぎない。それが実名であろうが別名であろうが、何でもいい。実名そのものに危険も安全もない。本当に危ないのは、その識別子によって、様々な情報が

意図してない名寄せ

をされてしまうことだ。普段「いい人」で通ってる人の暗黒面が「名寄せ」されちゃうからスキャンダルになる。恥ずかしい性癖とかと「名寄せ」されちゃうから、恥ずかしい思いをする。家や会社の情報が「名寄せ」されちゃうから、凸されたりする。

実名は原則的に変えられないから、この「名寄せ」が起きやすい。また、その「名寄せ」から逃げにくい。これが「実名の危険」だ。

でも、よく考えてみれば、この危険は「実名」に限らない。ネットで活動していれば、「ハンドル」はそうそうしょっちゅうは変えないものだ。場所場所でハンドル変える人であっても、AmazonのアフィIDとか使い回してたりする。結局のところ、「実名」でなくても「意図してない名寄せ」はされるかも知れない。そして、起きることは結局同じだ。

だから、「実名は危険」とかアドバイスしたい人は、

なぜ実名は危険か

ということを理解した上でそれを伝えるべきだ。また、その危険を理解していれば、「実名でなくても危険」だってことはわかるし、どういったことが危険かということもわかるから、「正しい対策」が立てられる。単に「実名は危険」で思考停止しては、アドバイスとして意味をなさないのだ。下手をすれば、「ハンドル使っていれば安心」という誤解になりかねない。実は一番危険なのは、「匿名だと思って油断しきって好き放題してたら、何かの弾みで他の個人情報とつながってしまった」ってことだったりするしね。

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